写真を使った園主の日記です。

2018年10月16日 苔・コケ販売 紀伊山地に見る苔の生態

2018.10.25

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キイジョウロウホトトギスの生息地を訪ねること、念願かなったのですが、その移動中に苔もたくさん見られました。山を切り開き、その崖をコンクリートでのり面を崖崩れしないように強化してあるのでした。そこには一般にビロード苔と言われる「ホソウリゴケ」が見られました。 夏の日照りには茶色く焼けたように休眠しているのですが、秋の長雨を過ぎますと、このように青々と育ってくるのです。
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コンクリの壁面には必ずと言ってよいほど、このホソウリゴケが見られます。 もりもりのホソウリゴケ、やはり山の中だけあってきれいに育っています。
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紀伊山地をかなり奥深く、キイジョウロウホトトギスの自生地を訪ねたのですが、すでに花は終わっていました。 その代わりと言っては何なのですが、湿潤な環境に生息する苔がたくさんあちらこちらに見られました。
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タマゴケです。湿潤を好み、しかも夏の涼しさ、つまり気温が高温になるところでは見られない苔です。

弊園でも夏のタマゴケの御注文は頭が痛くなります。

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そしてこれは何度見ても感動するフデゴケが見られるのでした。 いかがでしょうか、フデゴケらしいフデゴケです。採取業者に依頼すると、中には素晴らしいフデゴケが入っているトレーが入荷するのです。その自然の姿を改めて見たいものだと思っておりましたところ、この生息地に出会えました。
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谷間のような一日の日照時間が限られたところに生息するキイジョウロウホトトギス、

それとともに見られるフデゴケも何か地域限定の苔であるところはそのあたりの条件ではと思います。

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少し歩きますとタマゴケの群落です。 タマゴケとフデゴケの棲み分けは何なのか、今後の研究課題です。それが管理方法のポイントでは?
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聞くところによりますと、こうなるまでに30年以上の時間がかかっているとか。きれいに育っているタマゴケに、頭が下がる思いがいたします。 イワタバコとフデゴケとシノブゴケ、いずれも湿潤と夏の冷涼さを好む一段です。
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キイジョウロウホトトギスにイワタバコです。そしてスナゴケ、フデゴケとシノブゴケ、いずれも非耐暑性の植物ばかりです。 通る車があるのかないのかわからない道路なのですが、そこにはやはりフデゴケが育っているのでした。
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側溝に落葉が積もり、そこにはオオカサゴケが見られるのでした。 そしてコツボゴケでしょうか?
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キイジョウロウホトトギスとタマゴケのコラボ。ここだけでしか見られない現象ではと思えてなりません。 湿潤を通り過ぎて谷川の水が常に流れているところにホウオウゴケとイワタバコ。このホウオウゴケは小型種なのですが、少し違います。今後品種鑑定に出すため、少しいただきました。
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ミカエリソウの大群落が生育する山の斜面。そのコンクリート面に苔が色々と見られるのでした。 ホウオウゴケとシッポゴケでしょうか?色々と見られます。
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シノブゴケにアオチャセンシダでしょうか?湿潤なところにアオチャセンシダの胞子が育ったのでは。
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チャセンシダとシノブゴケ。シノブゴケもいよいよ種類を分類していかなくてはと思う今日です。
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ヒメクジャクゴケです。そう多くは見られませんでしたが、右上の苔はカサゴケの類では? ヒメクジャクゴケか、クジャクゴケか?分類は胞子が決め手です。
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コンクリートの壁面に水を好む苔、どうもハイゴケではないような。そこにイワタバコが。そのようなところにサワガニがお出迎えしてくれていました。 かなり下へ降りてきたキイジョウロウホトトギスの生息地は、タイミングよく花の開花期。その岩肌はゼニゴケが被いつくしているのでした。
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その道路を挟んだ反対側の岩肌には、コスギゴケが見られます。 そこには胞子が見られるのですが、この胞子が決め手です。コスギゴケの分類はこれからです。
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コスギゴケは常に岩肌に生息する姿を見ることが多いのですが、

このコスギゴケが育つにはどのような条件が必要なのかということになります。

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