写真を使った園主の日記です。

2016年11月30日 京楽焼植木鉢 窯元 愛楽園さんをお訪ねしました。

2016.11.30

2016年11月30日 京楽焼植木鉢 窯元 愛楽園さんをお訪ねしました。 はコメントを受け付けていません

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お訪ねしました日は、長生蘭の製作の日でした。
弊園は元は長生蘭、セッコクの通信販売をやっていただけに懐かしさも手伝って見入ってしまいました。

右側は機会ロクロ或いは水コテと通称呼んでいます石膏の型に粘土を入れ、中からコテで掬い上げて原型を造られたところです。柔らかい粘土の石膏の型を使うのがミソです。
つまり水分を吸収してくれて、型から抜くところではそれなりの固さになっているのです。

ですから石膏の型が水分を吸収してくれる量しか生産ができないのですが。

左側は更に少し時間を置いてからロクロにその抜いた粘土の鉢を下向きに置き、コテを使用し削りを入れた原型です。
縁も削られ、吊枠等にかけやすく、底穴も大きな穴となって、全体に乾きやすく造られています。

この削りは昔はより薄くなっていたようにも思いますが、耐久性がそれだけ短くなるきらいがあり、少し厚くなってきているようにも思います。

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先に作られていました春蘭鉢です。
同じように作られた型から抜いた原型に足をつけ、更に乾燥させているところです。

この乾燥が不十分だと窯入れしたときに破損してしまいます。

そして窯入れされた春蘭鉢、下段には長生蘭(セッコク鉢)です。

焼成温度は800~900℃で焼かれ、素焼き鉢として出来上がります。
この後黒釉薬の上薬をかけ、再度焼かれると通常の楽鉢として販売されます。

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火鋏です。

何をするかといいますと、昭和40年代初期まで創業以来、京都の楽焼きの技法である内窯で1鉢1鉢この火鋏で一日中火が燃えている中に取り入れたり、取り出したりする道具です。大きな火鋏です。

そしてこの火鋏の「ハサミ跡」でその窯元がわかるようにもなっています。

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工場の隅っこに置かれていた内窯のサヤです。
内窯にこのサヤを入れ、その間に炭を入れて燃やすのです。

このサヤは京都の楽焼きに比較して大きいのですが、大きな鉢を焼くためにこの大きさが生まれたと思われます。
そして古いサヤの底には昭和27年の製作月日が彫られていました。

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破損した春蘭鉢がありました。
削りを入れた鉢の肉厚です。
楽土を使い薄く作られているため軽く、通気性も良く、そして楽茶碗由来の断熱性もあり、鉢内がムレにくい特性を持っています。

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