2018年8月13日 水生植物・食虫植物販売 イヌタヌキモの育て方を考える
前日もご紹介しましたミカワタヌキモ(イトタヌキモ)なのですが、
このビニールポット10号(30cm)はコウホネが育てられているポットです。 従来よりムジナモを育てる場合、必ずと言っていいほど「ガマ」を同時に育てる旨が解説されています。 それはなぜだったのか?最近になって分かってきたのです。 従来より育て方の基本はビオトープです。そこには田土等を使い、ガマを育て、同時にミジンコを湧かせ、 そこにムジナモを放流する原則がありました。その答えが出せたのです。 |
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同じくミカワタヌキモ(イトタヌキモ)を5株~6株、ほんのわずかな量を
田土の入ったビニールポット10号(30cm)に放流していました。 もちろん危険分散の意味もあって、適当な容器を探した結果でした。 何かを植えるつもりで田土をそれなりの量入れておりました。 その結果、田土の栄養分が思いのほか効果があり、増えないとされているミカワタヌキモが、 「増える!増える!」という状態になってしまいました。 そして水生植物でもあるミカワタヌキモが吸収しつくせなかった栄養分が アオミドロ等の繁殖へとつながってしまったと考えるのが自然かと思います。 ですから、供給過剰な栄養分を吸収する水生植物を植えることによってバランスを取り、 アオミドロ等の発生を抑制する作用があることが分かります。 当方からしますと、ガマでなくとも水生植物であれば何でもよかったのでは?と考え、 従来よりいろいろな植物で観察をしてきました。 |
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イヌタヌキモです。80Lの容量のあるサンポット80で育てられています。
コウホネがうまく育っていない代わりに、アオミドロが発生しています。 |
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同じくイヌタヌキモの育っているサンポット80です。
田土の栄養分をオニバスとイヌタヌキモがうまく吸収しており、アオミドロ等の発生は見られません。 |
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このイヌタヌキモをよく見ますと、ミカワタヌキモ(イトタヌキモ)が増えているのでした。
話はそれるのですが、昨年ミカワタヌキモの危険分散にこのポットにも入れておきました。 しかし、冬の寒さに耐えられず、春には消えてしまっていたのですが、 どこかに生き残っていたミカワタヌキモが一夏の間に復活してくれていたのです。 |
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よく育っているイヌタヌキモの拡大画像です。田土を使用しているにもかかわらず、
アオミドロの発生もなく、アクアテラリウムの世界と同じです。 つまり、食虫植物と考えず、水生植物なのだと考えますと、ただ単に栄養分だけの話になってしまいます。 そう考えますと、田土を使ったビオトープでの育て方はまるで職人芸です。 それに比べますとアクアテラリウムは水道水に栄養分だけの補給で済み、管理はいたって簡単になってしまいます。 |