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<続>水生植物・花ハス・花蓮の育て方、失敗しないやり方

 花ハス・花蓮の育て方、栽培方法
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ア)花ハスの水栽培、すべての疑問点を解決いたします。<準備中>
イ)石灰の使用はおすすめできません。<解説中>
ウ)腐葉土の使用は意味がありません。<準備中>
エ)土は練る意味がありません。<準備中>
オ)田土について<準備中>
カ)鉄は入れる意味がありません。<準備中>
キ)赤王土を使用する<準備中>
ク)荒木田土の使用は<準備中>
ケ)なぜ花は咲かないか<解説中>
コ)培養土の再利用について<準備中>
サ)肥料について<準備中>


  ア)花ハスの水栽培、すべての疑問点を解決いたします。


精華
毎葉蓮
伊賀の炎
錦蕊蓮


  イ)石灰の使用はおすすめできません。


   

1. 基本的に蓮というよりも、植物一般に言える事は弱酸性を好むかと思います。
そして結論から言いますと、花ハス栽培には石灰は不要です。
実は質問の中に花が咲かない理由のおたずねがありました。結果として石灰の多用が原因と思われました。
或いは皆様のブログを見ておりますと、石灰の多用により、生育不良が見られます。
その結果、花が上がらないという原因の一つになっているのではと思います。

ア) なぜ不要かと言いますと、本来石灰は一般農業の畑作に於いて、連作障害による酸性化を中和する目的に使用されています。
ですから、毎年新しい培養土を使用しての花ハス栽培では不要と言っても良いかと思います。
これは花ハスだけで無く、クリスマスローズでも同じ事が言えます。お客様より「お友達から新しい培養土に石灰を加えるのよ」と言われ 加えたところ枯れてしまいましたのとのお電話。
何回も申しますが、花ハス栽培では、新しい用土に石灰は不要なのですが、これは花ハスに限らず一般的な鉢植えに於いて、新しい培養土を使用した場合、石灰は不要なのです。
かなりいいかげんな解説をされている場合が往々にして見られます。

イ) その理由は、
一般農業での畑作に必ず使用される石灰ですが、それは畑作では同一土壌で長年に渡り連作をするからです。
つまり植物が成長するには水分が必要なのですが、それとともに水分に溶けている肥料分を水分を通して吸収しています。
そして成長しているわけですが、その水分と肥料分を吸着している土が鉢植えに限っていえば、新しい培養土では酸性化していないからです。
つまり新しい培養土では、その土の機能が正常なのです。

ウ) 土が吸着しているとは?
実は土に肥料を施しますと、その肥料成分は土を構成している粘土鉱物に吸着しています。
その事を一般に「保肥力」と言っていますが、特にチッソ(N)、カリ(K)そしてリン酸(リン酸は土に吸着しない)が不足しがちなので、肥料として与えております。
他に鉄(Fe)、石灰(Ca)等は自然の土壌にあるもので充分と言われています。
そして施肥しますと、土によって吸着された肥料分を植物は、吸収・利用するために、根から酸性物質を出し、弱酸性の土が吸着していた肥料分を遊離させてしまい、植物が吸収しやすいようにしてしまいます。(この事を置換といいます。)
その結果、土が肥料分を放出した代わりに酸性物質を吸収していくのですが、連作をしますと、その酸性物質が月日とともに蓄積し、酸性化してしまいます。そしてその結果、植物の成長が妨げられる現象が起こりますので、その酸性化を中和するのに石灰を使用するのであって、「始めに石灰ありき」ではないのです。
そしてあくまでも、使用量はアルカリ性化するのでは無く、弱酸性化がベストなのです。

エ)「そのようなことで畑、或は花壇でも、同一土壌で植物を連作する場合に限って石灰は使用するのであって、鉢植え等新しい用土で毎年或いは2年ぐらいで植物を育てる場合は不要です。」
従来の他の色々な解説では理論的な事が分からず、趣味家に誤った情報を植え付けているのが現状かと思います。
そして、マニアの方のブログも追随され、真実性を帯びて解説されている事が、更に屋上屋を重ねているように思います。

オ)弊園でも時折ご相談を受けるのですが、常識的にあり得ない現象が起こっている画像をお送りいただくのです。
その原因の一つに石灰の多用による生理障害が起こっているのです。
つまり石灰を必要以上に施用することにより、弱酸性よりアルカリ化していることです。おそらくは根の先端、根毛と言われている部分が障害を受け、水分すらも吸収できない状態、つまり立ち枯れの一歩手前ような葉の元気の無い蓮の画像が送られてくるのです。 或いは肥料成分が化学反応を起こしているのかもしれません。
正常な生育が見られず、これでは肥料も吸収できるはずもありません。何年育てても花が見られない現象となっているのではと思います。

カ)そのような事で、弊園の育て方は解説以来、田土と肥料のみ使用例の解説であり、毎年立派に花を咲かせています。
毎年或いは本年、平成27年の「園主の日記」にある通り、8月であっても連日立派な花を咲かせている事は、何よりも証明しているかと思います。
石灰を多用しての栽培法を採り、花が咲かないとなげいている方は、初心にもどり石灰を使用しないで育ててください。池、沼等自然に咲いている蓮は石灰を播かれているでしょうか?
基本的に蓮の成長と石灰の施用は相乗効果が無く、返って悪い作用を起こしているのではと思います。自然に含まれるCa(カルシウム)だけで充分なのではと考えられます。
弊園の従来の解説では、花を咲かせるに必要以外の解説をしておらず、ここに改めましてその理由を解説し、よりご理解いただき皆様のお役に立てることを願っております。
そして、植物を上手に育て花を咲かせるには、それなりの理論と技術が必要です。上手に育てられない原因も一つとは限らず、色々と考えられますので、各章を参考にしていただきたく存じます。

平成27年8月24日

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  ク)なぜ花は咲かないか


ここでは弊社facebook上でのQ&Aをご紹介します。

Q.  いただいたベトナムが今年も一昨年も去年も咲きませんでした、咲かせるコツはありマスか??

A. 科学的に考えますと、栄養成長から生殖成長へ移行できていないことによります。簡単にいいますと、 栄養失調状態と考えられます。

 

Q.  最初の年に種になるまで放置したからでしょーか、、 翌年から固形の有機肥料を月イチ埋め込んでマス。
蓮根は年々りっぱになってマス。

A. 固形の有機肥料とのこと。以前より疑問に思っているのですが、
&nbsp &nbsp(1)なぜ有機肥料をお使いになるのか、意味があるのでしょうか。
&nbsp &nbsp(2)肥料設計がやりづらいこと。
&nbsp &nbsp(3)その結果花が咲かないことになっているのではと考えられます。
&nbsp &nbspよろしければ弊園HPのハスの育て方をご覧ください。

 

Q.  微生物が住み着いてメダカにも害がない環境で楽しみたくて有機を使ってマスが、 確固たる根拠はなくそーゆーもんだって思ってました。化学肥料てメダカに影響ないですか??ちなみに同じ環境で温帯スイレンは毎年花があがりマス☆

A. (1)微生物、メダカが住み着くとのことですが、それは有機肥料とはなんら関係が無いかと思います。
(2)ちなみに弊園の蓮の育て方の中に、蓮が育つ肥料濃度にてメダカを飼育しましてもなんら問題は起こりません。 それは人間の血も動物の血も、海水の塩の濃度と同じにできているからと言われております。そして、植物が肥料分を 吸収する場合、無機の状態、つまり化学肥料と同じ状態となっております。それは有機質肥料であっても無機化され 始めて吸収されます。
(3)要は影響あるか無いかは肥料濃度の問題です。化学肥料はよく効きますので、肥料当たりがしやすく有機肥料との ことが一般に言われておりますが、今回それがアダになって肥料効果が薄い分花が咲かないのです。言い換えればもっと沢山やらなければなりません。 そうしますと水が腐敗し悪臭を放ち、メダカもどうなることやら。
(4)温帯スイレンは咲いているとのこと、ハスと比較しまして植物体の大きさが違うのではと思います。つまり 消費エネルギーが違うかと思います。スイレンが花を咲かせるにはマッチした肥料量だったんでしょうか。ハスには 花を咲かせるだけのエネルギー量つまり肥料分が不足していたことが御理解いただけなかったことが原因かと思います。

 

Q.  丁寧にお応えいただきありがとうございマス☆石田精華園で使用されてるIB化成を6月中旬の施肥のタイミングから使用したいと思いマス☆ 南蛮焼ハス鉢(大)58L、ベトナム蓮に合う商品をご紹介ください☆

A. ご理解いただけたようなのですが、三つ子の魂百までと言います。
(1)蓮は睡蓮と違い短期決戦型の成長をします。
(2)特に5月の施肥がその後の成長に大きく影響していると思われます。そう考えますと遅れた成長であれば、それを取り戻すために1日でも早く施肥してください。
(3)弊園では、平地では5月中旬、2回目は6月中旬としておりますが、それは肥料分を相当吸収し1ヵ月後にはIB化成の肥料の放出量が少なくなる頃を見計らって1ヵ月後としております。
(4)ですから元々肥料が効いていないわけですから、6月中旬とは言っておられません。要ははすの成長を休ませないことがコツなのです。ご理解いただいておられないようですので、至急施肥してください。
(5)それでもひょっとしたなら間に合わず、本年8月までに花が見られるかどうかでしょうか。当初申しました栄養失調状態、人でも同じかと思いますが早く病院へ行くのと同様です。早く対処しなければなりません。本年花の咲くことをお祈り申し上げます。

 

Q.  重々ありがとうございます☆石田精華園さんで販売されている肥料を至急購入したいと思いマス。サイズがいろいろあるようですがどちらを購入すればいいのかお教えください。

A. ハス鉢(大)58Lに合う鉢でしょうか、ベトナム白蓮に合う鉢でしょうか。いずれを御希望されておられますでしょうか。

 

Q.  以前ベトナム蓮購入の際にハス鉢(大)を勧めていただき組み合わせたのが最初の写真です。品種と体積に合う化成肥料をご紹介いただきたいデス☆

A. 基本的には弊園の育て方を必ず参照いただきたく存じます。使用方法等を説明しておりますので。肥料不足或いは肥料過多も花が咲かない原因となります。結論だけを知りたいと思われるかもしれませんが、やはり育てる中の一つの技術ですので。 そして肥料は初心者の方にはIB化成肥料をお勧めしています。以上、よろしいでしょうか。

 

 モチロンです!こちらは素人、勉強させていただきマス☆

 

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