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花ハス・花蓮栽培 5.肥料使用方法

 花ハス・花蓮の育て方、栽培方法
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肥料使用方法
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ア. 弊園では即効性のある化成肥料を使用いたしております。

イ. なぜなら3月~4月に植え込みまして、5月より浮葉から立葉へと育っていきます。

ウ. そして6月に入りますと気温の上昇とともに生長が著しく、下旬より蕾が上がり始めます。

エ. つまり5月より6月という約2ヶ月間で開花に至るわけですから、速効性のある化成肥料が最適となります。

オ. 遅効性である有機肥料 例えば昔流でいえばニシンに始まり油粕等は昔ならいざ知らず今日ではあまり向かないと思います。

カ. そして同じ化成肥料であってもマグアンプKの粒状肥料です。これは焼成されておりますので肥効期間が長い特徴があり、1~2年間肥効とあります。この肥効期間と蓮の生長期間は一致しないように思います。そして何よりも肥料成分が偏りすぎており、蓮の生長と合っていないように思いますのでできれば避けて頂きたく思います。

キ. そのようなことで市販されている化成肥料の中で蓮栽培に向いている肥料を選択されることが一番望ましいかと思います。

ク. 液肥が最適なのですが、蓮が吸収するスピードが不明ですので弊園では使用しておりません。一般家庭では向いているかもしれません。薄い濃度で常に吸収され続けることが望ましいと思います。

ケ. そのような事情により速効性の化成肥料を定期的に施肥することが、液肥の代役として最も合理的で実用上最適な肥料と考えられ、使用しております。みなさんにもおすすめしております。

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注意点として、大型、中型、小型、茶碗蓮とあり、それぞれ肥料の必要量が異なります。

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日本在来の品種。中国の品種。日本在来の品種と思っていても、古くに中国より伝来した品種。
そして、それらの種子から生まれた品種等があり、それぞれ肥料の必要量がやはり異なります。

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色々な肥料が販売されているのですが、それぞれ一長一短があります。

例えばAという肥料はAという品種にピッタリということがあってもBという品種には向かないという
ことが当方の経験で分かってきました。

それにて何年かおきに異なった肥料を使用することが、新しい発見につながりますので、
それも重要かもしれません。

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水生植物とりわけ花ハスは常に水中に根が張っております。

言い換えれば、24時間肥料が効いている状態になっています。
それ故、以外と肥料は薄くて良く、一度に多く施肥することによって
うまくそだてられないということになってしまいます。

それだけに肥料を生育期間中に1回当り最適の量を何回もやらなければならないということになってしまいます。

花ハス栽培経験者の方でこのような失敗をされた方が多いと思います。
それは元肥を多くしたばっかりに枯らした経験があるという方は上記の理由からです。
そして葉が出てからは肥料を欲しがるということも上記の説明で分かっていただけると思います。

花ハス栽培上手になる方法
それは薄い肥料を回数多く与えることです。

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花の咲きやすい中国の茶碗蓮、中小輪種は肥料の要求度が低く、一般の草花用肥料で十分に
花を咲かせることができます。

それだけに1回或は2~3回花を見ることで満足される方も多いと思います。

或は1回当たり多くの肥料を施し、現実には肥料当りしているにもかかわらず、花が咲かないという
理由で更に多くの肥料を施し、悪循環になっている方もあるかと思います。

中国より来歴の品種(近年に輸入された最新品種、江戸時代に輸入された品種、或は国内でそれらの交配より生まれた品種等)はIB化成をおすすめします。(一部咲きにくい品種は小粒化成肥料をおすすめします。)

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花ハスは花の咲き方で、早生、中生、晩生種と分けますと、早生は茶碗蓮タイプです。

花芽ができやすく、小さい器でも花が咲くという特徴を持っています。
ですから茶碗蓮なのです。

そしてこの早生種程肥料を上手に使用することによって
秋まで咲かすことができる特徴を持っています。

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日本在来種、中国種の一部、とりわけ大型種は咲きにくく苦労されている方も多いと思います。

弊園でも市場出荷並びに通販の関係上30cmポットでの栽培には苦労の連続です。

やはり大きい容器で栽培されることが望まれます。
そして肥料の種類、やり方も考えねばなりません。

日本原産種には小粒化成肥料をおすすめします。
咲きにくい、或は咲かないといわれている品種でもより咲くかと思います。
但し肥料濃度が濃かったり、不足した場合は咲きにくいので注意して下さい。

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花ハスの場合少しの日照不足でも肥料を多用した場合、徒長しやすく、
以外と大きく育ったり、或は人の背より大きく育ちますので、
肥料成分とりわけチッソ(N)の比率の高い肥料を使用される場合注意が必要です。

肥料の回数ですが、当初は月2回、昨年度までは月1回としておりました。

平成23年度より 月2回 と元にもどしました。

ホームページ上で表示するのは簡単な事なのですが、市場出荷する手前、
ホームセンター、ガーデニングセンター等で、お客様にどう説明するか悩むところです。
それで月1回となったわけです。

月1回のところ、同量を2回に分散する方が肥料濃度の標準化になって、
花ハスの負担が少なくなり、より花上がりが良くなると思います。

 

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肥料は用土の中へ埋めないで下さい。
ハスの生育期間中水中へ投げ入れて下さい。

肥料成分は一旦水に溶け、根から吸収されますので、土の中より肥料成分が
平均化して溶けますので、肥料当りも少ないと思われます。

肥料をたくさん施した場合、この限りではありませんが。

11 2011年の予定

・2011年は以前使用していたIB化成を使用いたします。
(2年間使用いたしました小粒化成肥料は一般には販売されておりませんので、通常に販売されている肥料を基準にすることが良いかと思いました。)

IB化成もプロ用ですが、類似品が中国製で輸入がなされています。
どのお店でも商品名こそ違えても中味はIB化成です。

IB化成

IB化成の使用例

平成23年度より中国系品種の花ハス用肥料としましてIB化成を使用します。
(従来の小粒化成肥料はプロフェッショナルの栽培方法として解説いたします。)

弊園使用のIB化成は国産の純正なものを使用いたします。
或は蓮根にお付けするIB化成も国産純正のものです。
市販の化成肥料は100%といってよい程中国製ですから商品名はIB化成として販売されていません。
使用上はまったく問題ありません。

・使用方法は黒ポット30cm基準(容量18リットル)
サービスにお付けしております小袋の内容量は12~15gですので、
この1袋を2回分としますと、以下の通りです。

5月中旬  6~7g
5月末    6~7g
6月中旬  6~7g
6月末    6~7g
7月中旬  6~7g
7月末    6~7g
8月中旬  6~7g
8月末    6~7g

合計 4袋 50~60gの肥料設計です。

あくまでも18リットルが基準ですので、より大きい容量の
ハス鉢を使用されます場合は増量して下さい。

黒ポット8号24cm基準(容量9リットル)

弊園の栽培品種は中国原産種の茶碗蓮です。主に花き園芸市場へ出荷しております。
サービスにお付けしております小袋の粒数は大小15~16粒入っております。

5月中旬 大小2粒
6月中旬 大小2粒
7月中旬 大小2粒
8月中旬 大小2粒

或は3粒を施しても良いかもしれませんが、育ち具合を見てからでしょうか。
いずれにしましても1袋で十分かと思われます。

尚、肥料の量は弊園では毎年観察しております関係上、突然の変更はお許し下さい。

プロフェッショナルの肥料使用例(主として国内原産種)

咲きにくい国内原産種、或は一部咲きにくい中国品種等におすすめします。

従来販売しております小粒化成肥料を使用した育て方です。
こだわりの育て方を希望する方にはうってつけの肥料です。
但し、この肥料良く効きますので、注意が必要です。

・使用例 咲きにくい品種
過去2年使用しておりまして、30cmポット(18リットル)使用の場合
1回10gでは多いようですし、5gでは少ない感じです。

そのことを考えまして

5月中旬  5g
5月末    5g
6月中旬  5g
6月末    5g
7月中旬  5g
7月末    5g
8月中旬  5g

計 7回 35gの肥料設計です。

平成23年度は弊園でも特に咲きにくい品種に限ってもう一度試験栽培を致します。

その結果突然の変更はお許し下さい。

花の咲きやすい中国品種でもベテランの趣味家には小粒化成肥料をおすすめします。
一度御使用されますと良さが分かるかと思います。

12 2009年7月15日
肥料 小粒化成肥料を使用して
 本年は、従来使用しておりましたIB化成肥料に変わりまして、小粒化成肥料を使用いたしました。
 ところが例年になく背高がのびず、矮生化、つまり小型化してしまいました。
 コンパクトで良いような悪いようなという感じです。 
手前王子蓮、向こう側原始蓮
紹興紅蓮
黄鶴蓮
静香
陽山紅蓮
肥料過多の場合 例 輪王蓮
 葉全体が黄化現象をおこし、葉脈にそって黄色くなっていきます。
  品種によって異なりますが、弱い品種はなりやすいと思われます。
2009年8月20日
肥料効果があった場合 例 原始
 30cmポットサイズの容器で一度に4本の花が上がり、なおかつその下にも莟みが上がって計5本になりました。
 弊園販売の肥料が適切に施肥した場合は効果が良く現れると思います。

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