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富貴蘭(風蘭)の育て方

富貴蘭(風蘭) 栽培のしおり 富貴蘭の育て方

富貴蘭(ふうきらん)とは

 富貴蘭は風蘭といわれる野生種の突然変異株を園芸品種化したもので、
江戸時代に観賞園芸植物として斑入り植物が流行し、
その中に風蘭も「富貴蘭」と呼ばれ、大名を始めとする当時の貴人の人々にもてはやされました。



富貴蘭の品種とは

1.覆輪 2.虎斑 3.縞 4.曙芸 5.中透け芸 6.豆葉 等が大別でき、
花色の変化としては、白花以外に
1.赤花 2.緑花 3.アイボリー 等が見られるようになりました。


富貴蘭(風蘭)の魅力

小型であるため、狭い場所でコレクションを楽しめる。
樹上高く着生するため、高層マンションのベランダ園芸に最適
開花期にはすばらしい芳香を放つ。
植替えは水苔植えにて簡単にできる。
水やりは乾けばやるといった具合で、仕事の忙しい現代社会にもってこいである。


富貴蘭(風蘭)の特性

風蘭の自生は、太平洋岸は奄美諸島より九州・四国・東海・房総半島まで、日本海側は鳥取・島根・京都・福井まで自生しており、冬の寒さに強い。
樹齢相当の古い樹上に着生したかたちで自生しており、人里の柿の木に着生している場合があります。
自然の降雨のみの水分補給で、1年を過ごすところから乾燥に強く、その根も空気中に出ており、貯水組織のある根は太く空気を好む。むしろ字のごとし、風通しの良い環境を好む。反対にムレに弱く、初心者が失敗される大きな原因はこれにあります。
小型で手のひらに乗る大きさですが、洋ランのバンダ・ファレノプシスと同じく単茎種で増殖は悪い。ときおり脇芽が生長するが、株分けまで3~4年かかる。
晩秋より、春の彼岸ごろまで休眠する。(脱水症状でしなびている)春、彼岸頃より休眠から目覚め5~6月には太い根の伸張があり、葉も展開する。但し毎年左右2枚だけである。
夏6~7月にかけて茎の根本より花茎を伸ばし、純白の芳香ある花を咲かす。希に赤花あり。


富貴蘭(風蘭)の植え替え

マニアの間では、もっぱら空洞植えが行われますが、一般に慣れるまでは難しく、素焼き鉢に水苔で芯を作る普通の栽培方法で十分です。
根が太く長く伸びますので、良質の長い水苔にて高く盛って植えます。
植え替え時期は、関西地方では春の彼岸が標準です。この時期になると休眠からさめ、水分を補給しますと、葉がみずみずしく感じられます。
植え替えは年1回必ずやり、古い水苔を新しい苔に植え替えると共に、株分けも同時に行う。
ヘゴなどに着生させる方法は野生蘭特有の趣があり、管理も1年を通して庭木につるして楽しめる、野性味たっぷりの栽培方法です。自然派の趣味家にお勧めします。
(弊園では長年コルク板を使っておりましたが、乾燥が激しく、着生させた風蘭が弱っていきます。
 ヘゴの繊維質に保持されている水分が風蘭にとっては大事なことがわかりました。
 初心者の方は、ヘゴに着生させる事が上手に栽培する近道です。)



富貴蘭(風蘭)の管理
(名護蘭も同様の作り方です。)

水やりは1年を通じて乾けばやるのが基本です。(水苔植えの場合。)
置き場所、植え方、鉢の種類によって乾く日数が異なりますが。4月頃から秋のお彼岸頃にかけての生長期には多いめに水をやり、冬は休眠しますのでかなり控えて下さい。
冬の水やりが多いと、水分過多で枯れる原因となります。1年を通じて乾けば水をやるという方法が最適です。根は空気を好みますから、乾湿の強弱をつけることが、栽培上手になるポイントです。(生長期に乾かせ気味に管理しますと、株がやせてくるので注意!)
冬の管理は鉢植えの場合、室内の無暖房の室に取り入れて自然に休ませてください。(凍らせないこと)屋外に置いて鉢ごと凍らせますと必ず枯れます。
ヘゴにつけた風蘭(必ず水苔は使用しないこと)は、屋外の庭木に一年中ぶらさげ、冬の間に雪が積もっても凍らせても、なぜか枯れません。毎年季節になれば花を咲かせます。自然の摂理には驚かされます。水やりは、春から秋にかけて毎日やってください。冬暖地にて凍る心配がない場合は、水苔をつけて下さい。生長がよくなります。
肥料は無肥料で十分ですが、生長期に薄い液肥(所定の5倍くらい)を週1回ぐらいの割合で水がわりに施すと、生長がよくなります。夕方にやること。
日除けは1年を通じて、60%~80%の遮光下で栽培するのが理想です。蘭栽培専用のダイオネットを出来るだけ高く張るのが理想です。
風通しの良いところに置く。鉢植えの置き場所は必ず地面より離し、せめて腰の高さ位の棚に置いてください。専用の吊り金具で木の下にぶらさげるのも1つの方法です。

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