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ムジナモの育て方



食虫植物の育て方 -ムジナモ-

食虫植物の育て方–ムジナモの育て方–

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食虫植物の育て方 ~総論編~ 食虫植物の育て方 ~各論編~

  準備中

 【タヌキモ科 タヌキモ属】
  水生植物 オオイトタヌキモ
  水生植物 イヌタヌキモ
  水生植物 イトタヌキモ(ミカワタヌキモ)
  水生植物 東北産 不明タヌキモ
  湿生植物 ミミカキグサ

 【モウセンゴケ科 ムジナモ属】
  水生植物 ムジナモ



ムジナモの育て方


育て方の方法(栽培法) 屋外ビオトープの場合

準備

1.サンポット80Lの容器に田土を使用して育てておりましたコウホネ・オニバス各2ポットを使用

2.過去2回ムジナモを入手しましたが、いずれも消えてしまいました。反省点として、終日日光に当て水温が非常に上がったのが原因ではと考えました。おそらくは40℃を超えたのではと思います。

3.(1)一回目の入手より、足掛け5年の月日。本年2017年7月18日にムジナモを入手。

(2)過去2回失敗したコウホネポット2ポットを再度利用。このコウホネは田土を利用して定植。それにより過去アオミドロやケイソウ類が大量に発生。
本年は肥料分が抜けたとみえケイソウ類の発生は少なくなっています。

(3)新たに10号ポットで育てたオニバスをサンポット80Lに沈め富栄養化を抑えました。このオニバスポット2ポットを用意。

(4)計4ポットにムジナモサービス品を含め10cm内外の株をそれぞれ3株づつ放流しました。

4.水温を上げない。


  過去のの経験からポットの上にバルブコンテナーを置いた極めて簡便な遮光方法です。この方法なら誰もができる半日陰作りです。

【2017年8月5日 ムジナモの成長ぶりです】

1.このポットはサイジョウコウホネが育てられているポットです。サービスにいただいた小苗も育ってきております。


2.かたや、オゼコウホネの育っているポットです。葉が抽出しないため、ここ何年いつも水生動物の食害にあってしまっています。その中で育っているムジナモです。

 右の画像は同じポットで少し前から育てておりますイヌタヌキモです。ところが、このポットだけは水質が合わないのか
イヌタヌキモもなかなか増えてくれません。ムジナモは多少心配しております。

3.こちらはミジンコが豊富にあるとみえ、よく増殖しているイヌタヌキモです。前のポットとそう違わなかったのですが。。

4.こちらはオニバスのポットで育っているムジナモです。

ところがこのオニバスも水生小動物の食害にあってしまい、このような葉姿に。

5.もうひとつのオニバスのポットです。よく育っているムジナモです。

オニバスも食害に合わずに育っています。肥料を投入すれば大きく育つのですが、アオミドロの発生が心配で無肥料です。
でもムジナモはミジンコを食べてよく育っています。

【2017年8月16日 放流後約一ヶ月。よく育ってきているムジナモです】

1.半日陰にしたおかげでしょうか。水温が上がらずムジナモも益々元気になったようです。

やはり田土のおかげでしょうか。ミジンコを栄養によく育っています。

2.食害にあったオゼコウホネの中で育っているムジナモです。右下に見えているのはイヌタヌキモです。

同居しているイヌタヌキモは水質が合わないのかあまり育ってきません。ムジナモはどうなるでしょうか。

3.やはり食害にあったオニバスです。ムジナモはよく育っています。このポットも右下に見えているのはイヌタヌキモです。

やはり田土とミジンコのコンビネーションが良いのではと思います。

4.そして食害にあっていないオニバスポット。ムジナモは整理が出来ない程増えている様子。

このポットが一番よく増えているのではと思われます。

【2017年9月11日 放流後約二ヶ月】

1.サイジョウコウホネが定植されているポットです。

2.オゼコウホネの育っているポットです。

イヌタヌキモの育ちが他のポットと比較しまして葉色が悪く育ち度も今一歩です。ムジナモも多少育ちが悪いか?
いずれにしましても、サイジョウコウホネ・オゼコウホネのポットは富栄養化でムジナモにとってよく育つ限界かと思われます。

3.イヌタヌキモです。
サイジョウコウホネが育てられていました中に浮かんでいるイヌタヌキモです。
栄養分つまり水質が合っているのか葉色もグリーンで健康そのものです。

4.よく食害にあっていたオニバスポットです。

オニバスも立派に育ってしました。左側に増えているムジナモも元気よく育ち濃緑色を呈した本来の育ち方をしています。
そして放流した7月18日以来、アオミドロ等ケイソウ類は一切発生が見られません。
オニバスの葉をめくりますとご覧の通り増殖。
当初大小3株のムジナモが約2ヶ月でこの通りです。

5.当初より元気よく育っていましたオニバスポットのムジナモです。

貧栄養状態に置かれているオニバスです。葉もそう大きくなりません。
その中で育っているムジナモはやはり濃緑色を呈した理想的な育ち方をしています。育て方のポイントはこのあたりにあると考えられます。


  そのこじんまりしたオニバスの葉をめくりますとはやり無限大に増殖しましたムジナモが元気よく育っていました。

ムジナモの育て方を考える

1.以前より底面いっぱいの田土で定植したコウホネポットと、底面には田土は無く10号ポットで育てられたオニバスポットが沈められたサンポットの2タイプで
ムジナモを育てました。

2.入手以来約2ヶ月間育てましたところ、増殖するにつれ様々なことがわかってきました。
例えばコウホネポットはアオミドロが発生していただけに計測しますと肥料濃度が高く、富栄養化していたことがわかります。

3.その富栄養化がムジナモの成長を促進するかと思えたのですが、結果は従来の論説通り貧栄養化がムジナモを育てる環境であったことがわかりました。

4.肥料分の少ないオニバスポットとコウホネポットのムジナモの比較

育てている間に観察できたのですが、栄養分の少ないオニバスポットのムジナモは濃緑色を呈し、育ちも良いように感じました。

上側はオニバスポットで育ったムジナモ
下側はコウホネポットで育ったムジナモ

そして基部を見ますと更によくわかります。
上側のオニバスポットのムジナモは成長が良いことがわかり、下側のコウホネポットのムジナモは成長不良であることがわかります。

再度オニバスポットのムジナモを見ますと、その育ちのよさが改めて確認できます。
つまり肥料分が適正で葉緑素の活動も最高に達しているに近いものと思われます。

5.そして増えすぎ
オニバスの葉の下に隠れているムジナモを新調したベニコウホネポットへ移しました。


  どれも弊園にて増えたムジナモかと思われ、その成長ぶりを確認してください。

思えば2ヶ月間で大小3株から大小108株へとよく増えました。
なにしろアオミドロ類の発生は見当たらず、ムジナモの成長をみる上でヒントになるかと考えられます。

【残されたオニバスポット 2017年9月19日現在】

1.台風一過。夜通過した台風。翌朝みるとこれこの通りでした。

オニバスの葉は吹き寄せられたのかポットの外へ。大切なムジナモを育てるにはこれも良し!

2.よく増えてくれているムジナモです。

数えてみると107株。大小ありますがよく増えてくれていました。
但し、このオニバスポットのムジナモには少しアオミドロが絡み付いておりました。

何年も肥料なしで育てたオニバスですが、やはり田土が少し多かったのか、ムジナモにとっては紙一重肥料分が多かったと思われます。

3.イトタヌキモ発見

少し小分けにしていたイトタヌキモ。どこへ行ったのやらと思っていたのですが、オニバスと同居しておりました。
ところが意外と増えていないのです。あまりにも小株だったのかなぁと、或いは葉の下に隠れてしまったからでしょうか。

【すくすく育っていくムジナモ 2017年9月19日現在】

1.サイジョウコウホネに同居しているムジナモです。

このポットより通販用に発送しております。一時はムジナモも減ったなぁと感じておりましたが、何か元へ戻っているようなムジナモです。

2.そしてオニバスポットから移動したムジナモも落ち着いたというよりもオニバスの葉に隠れて育っていたことを忘れたかのように
のびのびと育ったとしかいいようがありません。

3.移動して数日。その間でもよく育ってくれたムジナモです。ムジナモも一安心しているのかもしれません。

【2017年10月14日 秋とともに気温が下がってきました】

1.サイジョウコウホネが定植されているポットです。

アオミドロが少し発生し、注意しながら除去している中で育っているムジナモです。
やはり秋とともに育ち度は今一歩です。原因は栄養が少し良すぎることかと考えられます。少しムジナモ元気がありません。

2.オゼコウホネの育っているムジナモです。

この季節、思ったより生育が鈍り、ムジナモ生育不良と見られます。ムジナモが短くなってきています。
やはりムジナモにとって田土が多く、富栄養化の結果かと考えられます。

3.オニバスポットに育てられていたムジナモです。

最近増えすぎによりアオミドロがうっすらと繁殖してきました。それでもよく育っているムジナモです。
コウホネもポットで植えられているので富栄養化とはならずよく育っているムジナモです。

4.ところが同じオニバスポットのムジナモは想定外の弱りようです。

台風でオニバスの葉がめくれ、その後ポット全体に日光がよく当たっていました。
理想的なポットと思っていましたが、ある日アオミドロが異常に発生。取ってもきりがなく、オニバスポットは引き上げ、ホテイソウを入れ、
更には落葉を入れたのですがこの通りムジナモは一気に弱ってしまいました。
水質が富栄養化したかと考えられます。アオミドロに巻きつかれたムジナモは弱り、成長は一気にストップしたかと思われます。
チッ素を吸収する効果のある落葉も入れるのが遅かったようです。
何事も失敗は成功の元ですので、良い経験となりました。

考察

1.ムジナモがよく育っているオニバスポットを考えますと、
 ア)元々入手したムジナモは基部が茶褐色していた。全長10cm前後であった。
 イ)その後、10cm前後であったムジナモが20~25cmとよく育ってきている。
  基部の茶褐色も緑色を呈しており何よりも分枝が多く見られ、増殖率も良く、
  その成長ぶりは本物であると考えられます。

2.コウホネの2ポットは田土でコウホネを植え付けたものですので当初アオミドロが相当発生。毎日すくって捨てました。
今思えば、ホテイソウを入れておけばアオミドロの発生はかなり抑えられたのではと思います。
それとコウホネを植え付けるのに、田土を多く入れすぎたのかもしれません。より少なければアオミドロもより少ない発生だったかと思います。
今後様々な分析機器を使って原因を突きとめたいと願っています。

3.田土を使用することによりミジンコが相当湧き、それによってムジナモがよく育っていると考えられます。
元々水生植物ですからミジンコはなくても育ちますが、やはりその増殖率は違うのではと思います。

4.そして何といっても水温の調節が上手くいったことが今回の最大のポイントかと思われます。
 
気温の上がる夏は遮光による半日陰にし、水温の上昇を防いだことがムジナモの育つ環境とピタリと合ったのではと思われます。

5.従来、稲藁等の使用が有効であると言われてきましたが、特段、ピートモスと合わせて使用せずともよく増えるのではと思います。
そして水草も何でも良いのではと思われます。

6.観察しますと要はミジンコの発生量が増殖とスライドしているかと思われます。ミジンコの増殖に鶏ふん他色々なエサを考える必要があるのではと思います。

以上、本年2017年8月17日 ムジナモ三度目の正直で成功した経験談です。

2017年8月18日 記入 
2017年9月19日 追記 
2017年9月22日 追記
2017年10月16日 追記


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