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山野草探訪~生息地を訪ねる~ 2019年~2018年

 

山野草探訪~生息地を訪ねる~

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2019年~2018年 2017年~2015年 2014年~2011年
~山野草の生育地を訪ねる~
  ・2019年 10月28日 滋賀県大津市 国道432号線
  ・2019年 9月12日 滋賀県信楽町 国道307号線
  ・2019年 6月18日 紀伊山地
  ・2019年 5月5日 
  ・2018年12月14日 京都府南部
  ・2018年11月13日 焼き物の里 信楽高原
  ・2018年10月19日 滋賀県信楽町
  ・2018年10月16日 紀伊山地・3
  ・2018年10月16日 紀伊山地・2
  ・2018年10月16日 紀伊山地・1
  ・2018年 8月31日 滋賀県竜王町 鏡山
  ・2018年 8月 3日 奈良ロータスロード
  ・2018年 7月18日 湖南アルプス
  ・2018年 7月13日 京都府南部 相楽郡
  ・2018年 6月18日 滋賀県信楽町 旧国道307号線沿
  ・2018年 3月20日 滋賀県高島市
  ・2018年 3月14日 滋賀県甲賀市
山野草探訪 生育地を訪ねる
2019年10月28日  滋賀県大津市国道432号線
季節は秋、焼き物の里、信楽焼の帰路、自然が見られる国道307号線・432号線を走っていますと至るところにお茶の花が咲いているのです。
道端に茶の木が野生化しているのです。 茶の木が我国に伝わって以来、相当な年数。宇治に育てられた茶の木がこの辺り一帯にも見られるようになったのも歴史のなされる枝かとも思われます。
今が盛りかのように咲きほこっている茶の木。
国道沿いにたくさん見られる茶の木の花。この季節の茶花には最適ではと思いながらあちらこちらと。
うす暗い山中にも茶の花が咲いているのです。茶の木は日陰でも日向りでも育つようです。
車を停車したところ、よく見るとやはり自然ですねえ。茶の木以外にもアオツヅラフジ、ノイバラの実が色づいているのでした。
手近かに見られるアオツヅラフジです。というよりも自然の中に道ができているといった方が適切なのかもしれません。
そのアオツヅラフジとともに赤い実が見られるのでした。そうノイバラの秋の実成りです。春ノイバラの花がこの国道沿いにたくさん咲いていました。それが今このように赤い実をつけているのでした。
季節を感じさせるノイバラの赤い実です。 色々な使い方が考えられるのでしょうが、やはり茶花にも最適かと思うのですが。
鈴成りとはこのようなことをいうのではと思う程に見られるノイバラの秋です。
国道沿いに手近かに見られ、季節感を満喫させてくれる国道でもある432号線です。そしてそこにはコケがアスファルトを被うように育っているのでした。
山際の空中湿度が高いと思われるところに育つコケです。こんなところにでも苔の育つ環境が自然は教えてくれています。
よく見るとハネヒツジゴケでは。こんな環境で育っているハネヒツジゴケです。
環境がそうさせているのか、気持ちよさそうに生長しているハネヒツジゴケのアップです。
そしてそこにはハイゴケも見られるのでしたが、少し黄色く色づくハイゴケです。冬には黄金色とまではいきませんが黄色く美しくハイゴケの変異種です。このハイゴケも環境に合わせて自然の中で多様に変化するハイゴケ。一度色々なハイゴケを集めて鑑定していただいたところ、すべてハイゴケ。笑ってしまいましたというよりこれで一つ学びました。
しばらく走っていますと停車したところにまたまたアオツヅラフジがぶらさがっている光景に出会いました。
こんな枯れ木にも寄り沿うようにつるがぶら下がっているのでした。
よい眺めのアオツヅラフジ。都会では味わえることができない自然がこんなに手近に見られるとは。
そこにはやはり青い実のノブドウが、段々と色づいていく色とりどりの実をつけるノブドウです。ノブドウにもいくつかのタイプがあるのか我々業者が扱うノブドウはもう少し実の大きいタイプです。個体変化なのか種類が違うのか、勉強不足を感じさせます。

山野草探訪 生育地を訪ねる
2019年9月12日 滋賀県信楽町 国道307号線
秋の七草 葛の花が目立つ季節となり、走る沿道沿いにあちらこちらと見ることができます。
クズのつるは荒地では全面を被うようにはびこることから嫌われる植物の一つになったのではと思われます。その根茎からは良質の澱粉が採れ、その昔の飢饉には貴重な食べ物となったのではと思われます。そして秋に咲く花として七草の1つに数えられるようになったかと思われます。
更に走っておりますと、杉の木の頂上部に白い花が咲いているのでした。センニンソウです。
車を降りて見降ろすと谷から杉の木が育ち、そこにセンニンソウは目線が合うように育っているのでした。自然とは驚きでもあります。
夏の頃より咲いていたセンニンソウ。本日は楽しみに注意すると咲いているのでした。
街道沿いのアスファルトのすき間に根は広がと思われこのように咲いてくれています。
もっと咲いていないかと目を向けるとこのように次々と咲いているのでした。
更に白い花が目につきました。こんな風景を見ることができるのも高速道路ではなく旧道ならではの楽しみです。
白花と赤花。こんなコラボも見られるとはフウロウソウの仲間というよりも、和漢薬で知られるゲンノショウコの花です。宿根草でこの地には毎年咲いているかと思われます。
その近くにはツルボが咲いているのです。
ひっそりと草の影で咲いているツルボ。
街道の法面その群薬がみられるのでした。
センニンソウだけに注意がいっていたのですが、よく見るとスナゴケがアスファルトの上で育っているのです。この辺りも連日雨が降ったのか息を吹き返したかのように育っています。
そしてその歩道の陰にはハイゴケが育っているのです。アスファルトの上にです。都会では見ることのできない苔の光景です。
そのハイゴケです。ハイゴケも見るところによって色々なタイプがあって、それぞれ分類ができるのかと思っておりましたところ、いずれもハイゴケであって環境の変化によって少しずつ形態を変えるとのこと。
スナゴケもこのように育っているのでした。長年に渡り自然の雨に含まれる微量のミネラルを吸収して育っているかと思われます。
道路の沿道には至るところにクズの花が見られるのでした。
例年見ることができるのですが、オトコエシの花です。
コンクリートの壁面のアスファルトのすき間にやはり根を降ろしているかと。
沿道沿いに咲いているのです。
これまでに育つにはと思いますと、よく枯れずにここまでもと思います。
見上げますとコンクリートの壁面の上にも。
オトコエシが見られる307号線です。

2019年6月18日
30年来の夢 ホソバササユリを求めて

フデゴケ、ヤマアジサイ、コアジサイの自生も見られました
於 紀伊山地

国道から離れて山の中へ
どのくらい走ったのか、案内の人に任せるしかありません。するとこの地方に見られる葉の細いホソバササユリの咲く花が見られるのでした。
ちらほら咲くホソバササユリを後にして林道は岩場に。植相はかなり変わってきたことが。そこには岩場にひっそりと咲くホソバササユリが見られるのでしたが、よく見るとフデゴケの生育する環境があったのです。
まだ咲き始めたばかりのホソバササユリ。雨の後だけにより美しく咲いてくれていました。
岩場に張りつくように生育しているフデゴケ。昨年初めて見たフデゴケもかなり山奥であったのですが、この地もやはり深山へわけ入っているということになるのでは。ササユリとフデゴケのコラボ何とも言えない景観がそこに見ることができました。
垂れ下がるように育っているホソバササユリの姿が。
コメツツジの間に咲く、ホソバササユリ。
草に隠れて咲こうとするホソバササユリの姿も。
自然実生で何年と経て育っているホソバササユリとフデゴケそしてコメツツジ。そこには奇妙としかいいようがない組み合わせの世界が見ることができているのでした。
よく見るとアサマリンドウでは、花の咲く頃に再訪できればと思うのです。
30年以上前になるでしょうか。「百合の通販」を始める前にご指導頂きました鎌田慶三氏に「紀伊半島には黄花粉のホソバササユリが見られます」と教えられていたのですが、そのホソバササユリ念願かなって初めて見ることができました。
こんな低い位置でも林道に設けられた側溝にせまるホソバササユリの姿がそこにあるのです。
ヒカゲノカヅラの季節を迎えようとしています。どこかで視認てきると良いのですが。
そして林道のアスファルトの上にはヤマトフデゴケが見られるのでした。さすが深山幽谷の紀伊半島です。
濃色のホソバササユリも見られるのでした。花咲くこの季節以外、ササユリの存在すら分からない草むらの中にひっそりと咲くホソバササユリでした。
辺りは霧。山へ入りかけた頃は「どしゃぶりの雨」それがササユリの咲く深山へ着く頃は雨も止みホッとしたのでした。
清楚に咲く白花のホソバササユリも。 霧にかかって咲くホソバササユリ。こんな機会はもう二度とお目にかかれないのでは。
岩場に咲くホソバササユリの姿も。 こんなところにもムロウテンナンショウが見られるのでした。
首を出すように咲くホソバササユリの姿も。 木々の中から咲くホソバササユリの姿も。
そこにはやはり岩に張りつくフデゴケの姿が。 大きな葉一枚のホソバササユリ。ここに至るまで何年も時を経ているのでは。
おそらくは腐葉土の層に咲くホソバササユリ。そして岩場に育つフデゴケ自然ならではのコラボです。
その岩場に育つフデゴケのアップです。岩場でしか見られないフデゴケはやはり水はけを好む事が条件の一つであると考えられるのでは。
崖に咲くホソバササユリの小型種。つまり「クシモトユリ」そっくりの花容がそこに見られるのでした。おそらくは分布がこの辺りにまで見られるのでは。
近くには白花らしきクシモトユリが見られます。
自然界ではこのように葉が食害にあい自然のきびしさを感じます。
足下を見ますと実生株が育っていました。何年かあとには花を咲かせることを願っています。
かなり山深く車は走ったのですが、今日案内して頂いたホソバササユリ。この地を見せたかったと思われる本来の群落が残されていたのです。
人が登れない崖。そこに本来あるべき姿のホソバササユリの群生が見られ、百合のカタログを作って以来、よくも30年間待っていてくれたものと感動いたしました。
霧の中で濃色のホソバササユリの咲く姿が見られるのでした。
ツワブキとともに咲くホソバササユリ。ここはやはり太平洋岸。このようなコラボも納得。 雨の後、水滴を含んだホソバササユリ。自然の景観の見事さに驚かされます。
更に車はお口へ。そこには極めつけのフデゴケの群生が見られるのでした。
おそらくはこの道が開かれて以来の生息では。
さらに進むとそこにはコアジサイの群生が見られるのでした。
よく見ると野生のコアジサイの姿も見られるのでした。初めて見る野生のコアジサイ。そこにはコメツツジも見られ、その分布には驚かされます。
コアジサイの群落が続くのですが、そこは環境が変わったのか、フデゴケからヤマトフデゴケに植生は変わっていたのです。何がこの様な条件をさせるのか不思議な思いが致します。
岩肌に着生するかのように育つヤマトフデゴケ。やはり排水は、通気性が良くそして水、降水量の多いこの地。よく育つ条件が整っているのかもしれません。
辺りにはヤマアジサイが咲き、更にはコアジサイが咲き続けるのでした。
キバナノホトトギスたしきホトトギスがその下にみられるのでした。
変わったチョウチンゴケが見られるのでした。オオバチョウチンゴケでは?と思われるのですが詳しくは不明です。この様なぬれた岩場の日陰に見られるようです。
こんな所にイモリが!! と驚かされました。 側溝の水たまりに長年住みなれているのでしょうか。
苔むした岩肌に育つホソバササユリ。わずかな腐植に長年育っている様子です。
ヤマトフデゴケが育つ岩肌。コメツツジもたくさん見られ、その中で咲くホソバササユリもこの季節ならではの景観です。
ホソバササユリの見られる個体も数少なくなり、この辺りにて引き返すことに。
国道にかなり近くまで降りて来たこの地帯。
昔はササユリも咲いていたのではと思われますが、今は一本も見られません。そんな岩肌にヒメクジャクゴケが育っているのでした。

2019年5月5日
クマガイソウの生育地を訪ねて
以前よりクマガイソウの自生地が点在するとは折にふれ聞いておりましたが、本年意を決して観察に行くことに。
山へ入りますとまず最初に出会ったのはムロウテンナンショウです。
そして次に目にしたのはヤマザンショウです。昔は山へ入りますとこのように自生があり農家の方々の山の産物であっただろうということは容易に理解出来ます。
ササユリの展開葉です。おそらくはヒロハササユリではと思います。 発芽してからでも何年も時を経ているかと思われます。自然界ではなかなか大きく育たないのではと思います。
ホウチャクソウの仲間ではと思います。
ホトトギスでは。ヤマホトトギスなのか不明ですが機会があれば秋に訪ねたいと思います。
目的のクマガイソウに出会えました。クマガイソウの自然の姿を見るのは何十年ぶりのことです。
生育地は山の斜面。傾斜地でしかも腐葉土の層に根を張っていることはやはり水はけと空気の流通を好んでいるかと考えられます。
でもこうやって見ますと開花株は以外に少ない事がわかります。
中にはこうやって鹿の食害にあって咲いている痛々げに咲いているクマガイソウの花も見られるのです。
そうかと思うと凛として咲いているクマガイソウも見られます。これも訪ねるタイミングでしょうか。
ムロウテンナンショウも点在している姿が見られます。
やはり数少ない開花株です。
高いところの傾斜地に見られるクマガイソウです。株の個体数も少なく株も小さいように思われます。
こうやって見ますと開花株に育つことはないのではと思われる生長ぶりです。おそらくは環境条件が悪いのではと思われます。
傾斜地にしがみつくように育っているクマガイソウです。
群落を作っているのはある一定の傾斜地ではと思われます。その下には見られないようです。
そこはこのような角度の傾斜地です。
アップ画像です。何かクマガイソウ画像を使用するのに必要ではと思う1枚です。
このクマガイソウは何かすまして美しく咲いている様を写し出しています。
この1枚もアップで。
斜目からも。
クマガイソウのロケーションにはピッタリと思えたのかしっかりと撮影しています。
鹿の爪痕と食害にあっているクマガイソウです。そのクマガイソウ付近には苔のチョウチンゴケが見られるのでした。
 
そう大きな群落ではありませんが、チョウチンゴケを見る機会もそう多くはありませんのでこの際に。
中にはホトトギスが見られるのでした。
ここは杉林。やはり湿潤な環境を好むチョウチンゴケです。
帰り道サンショウの花が咲いているのでした。
大きく育ったヤマザンショウの木です。
ヤマザンショウもこのように固まって育っているところがありました。
中には実生株が育っているのでした。
このツルはハンショウヅルではと思われるのですが、なかなか見ることが少ない現在です。
ヒロハササユリの実生個体がやはりあちらこちらに。
大きな株が見られないヒロハササユリです。人の手によって持ち帰られるのかシカの食害にあっているのか、このような稚葉ばかりです。
ムロウテンナンショウはこのようによく咲いています。
コウヤボウキです。こんなところに見られるとは驚きです。
そしてこんなに大きなムロウテンナンショウも見られました。

焼き物の里 信楽高原を行く

生息地を訪ねる 2018年11月13日
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前回10月19日に通行した折にはフジバカマがタイミングよく咲いていました。その約1か月後、あたりを散策してみました。白花の咲くサワヒヨドリも終わりかけておりましたが、まだまだ見られました。
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本性品のフジバカマはといいますと、花も終わりかけており、綿毛となって種子も飛んでいくのも時間の問題かと。
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よく手入れされた道路ののり面にはシッポゴケと思われるコケがきれいに生息しているのでした。
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北の斜面にて、終日日が当たらないのではと思われるのでしたが、このようなところを好んで生息していることがよく分かります。
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斜面の上を見ますと桧の根元には「マンリョウ」が色付き始めている姿が。 その下には赤く色付いた実をつける「ツルリンドウ」が見られるのでした。
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あたりを見回わりますとツルリンドウの様々な形態が見られ、自然の中で耐えていく知恵を見る思いがいたします。
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そして足元にはササリンドウが咲いているのでした。昔は至るところに咲いていたように思われるササリンドウも今ではどうでしょうか。焼き物の里へ行くのによく通った昔の道も、一度たずねたいと思います。
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自然に色づく「ヤブコウジ」です。その内に鳥に喰べられて早くに見られなくなるのではと思いますが、何んともかわいいヤブコウジです。
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多分ウマスギゴケかと思われる中で、赤い実をつけるヤブコウジ、何んともいえない絵になるとはこのことではと。
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そしてショウジョウバカマ、春にはきっと美しい花を咲かせてくれるのではと思います。春には要注意です。
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カゲノカズラ、シッポゴケそしてショウジョウバカマの混生する姿が見られる風景がここ信楽町にはあるのでした。本当に身近にあり、自然を大切にしなければと思います。

秋の七草 本性品フジバカマ等、野に咲く山野草が花盛り

2018年10月19日 生息地を訪ねる 於・滋賀県信楽町
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以前よりこの道路を時折利用しておりましたが、秋の訪れとともに白花の「サワヒヨドリ」が咲く姿が見られるようになりました。実は通り過ぎてみると本性品のフジバカマが咲いており、驚くと同時に後戻りをしたのでした。 きれいに刈り込まれたのり面に花咲くサワヒヨドリです。この季節どこにでも見られる山野草です。
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アスファルトとコンクリートのわずかな隙間に根を張るヨメナ、山野草業界ではノコンギクといっていますが、よく咲いています。 そしてサワヒヨドリに混ざって咲く「アキノキリンソウ」が見られるのでした。
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あちらこちらと咲くアキノキリンソウです。育てますと、少し作りづらい山野草です。
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通り過ぎようとして、目にとまってしまった国内種の本来のフジバカマ、これこそが秋の七草です。この道沿いに咲いてくれたものです。
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サワヒヨドリとフジバカマはやはり花色が違うだけに区別がつきます。でも夜間温度が低いのか、花色が冴えています。 その冴えたフジバカマです。当大原野に生育するフジバカマと見比べる必要がありそうです。
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こちらはネズミガヤではと思ったのですが? 弊園では斑入りのネズミガヤを作ってはいるのですが、その花そっくりに見えるのですが。
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道沿いに時折目にするアキノキリンソウです。 このようにのり面を刈り込んだあとに育っております。
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ダルマシオンです。これは道沿いのお庭に毎年この季節に美しく咲くシオンです。例年楽しみにしています。

本邦産多肉植物であるツメレンゲの生育する姿

2018年10月16日 生息地を訪ねる 於・紀伊山地
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突然にコンクリートの壁面に「ツメレンゲが育っています」といって車をストップ。早速車を降りて撮影を開始します。 コンクリート面に生息するツメレンゲを見上げるのですが、ここまで育つのにそれこそ何十年と経たのではと思います。
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よく見ますと、花咲く株もあれば小さな実生株も苔にうずもれるように小さく小さく育っています。これでも何年かがかかっているかと思います。多分このコンクリート面が苔むすようになった結果、この大群落に育ったかと思います。 他の壁面にはヒメツルソバが、そしてツメレンゲが育っているのでした。
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排水するパイプ付近に育つツメレンゲ。周りはヒメツルソバ。絵になるのでは? ヒメツルソバのお花畑に花咲くツメレンゲ。こんな珍しい姿も観察できましてラッキーでした。
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ツメレンゲとヒメツルソバ、こんな風景が見られるとは長生きはするもんだなあと感動しております。 こんな姿も見られました。
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こんな画像も撮れました。いかがでしょうか。 ツメレンゲの自然に生息する姿も感激する画像です。これもいかがでしょうか。

秋の山野草との出会い

2018年10月16日 生息地を訪ねる 於・紀伊山地
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キイジョウロウホトトギスを念願かなって観察に、思いを起こして10年以上の月日が経てしまっています。そのキイジョウロウホトトギスの各地の生息地を案内いただく中で、それはそれは面白い植物たちの花が見られるのでした。壁面一面にツルソバがびっしりと咲き揃っています。
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道路ののり面にもツルソバがびっしりと繁茂しています。ツルソバは実のところ、山野草が本来であることを認識させられた一場面でした。従来、生息地を見たこともなく、山野草業界では流通もなく、むしろガーデニングの世界だけに当方の知識も底浅いものと改めてしまいました。
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次いで、キイジョウロウホトトギスを求めて生息地を移動します。そこにはコウヤボウキの花が咲いているのでした。初めて見る野生のコウヤボウキに「へえ」と感動するのでした。
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湿潤な環境を好むキイジョウロウホトトギス。そこにはクジャクゴケが見られました。岩場なだけに大きくならず、個体数もこの一個体だけかと思います。それに湿潤なだけにイワタバコの実生株もたくさん見られます。
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辺りを見渡しますと、こんなにも実生株が見られるのでした。 案内してくれた知人が、当方がイワタバコを撮影しているのを見て、「こちらにもあるよ」と案内してくれたのはびっくりです。自生地だけにいとも簡単に大群落を作っているのはさすがとしか言いようがありません。
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平地で育てますと、夏の暑さに弱く、うまく育ってくれないイワタバコなのですが、生育環境がこう違うと何の支障もなくこんなに育ってくれています。 辺りはこんな環境です。空中湿度もさることながら、夏の気温もかなり涼しいのではと思われます。花咲く季節に訪れられることを希望する次第です。
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アケボノソウが見られるのでした。やはりこの辺り、夏でもかなり気候が涼しく、明るいところでも見られるのはそのせいかもしれません。弊園が営業しております京都西山では、同じ山の中でもより薄暗いところに見られ、非耐暑性であるだけに涼しさを求めていることが分かります。 キイジョウロウホトトギスを求めて山の奥深く行く途中に見た「ミカエリソウ」です。このミカエリソウ、いたるところに大群落を作っているのです。
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花は少し終わりかけ、残花となりかけていましたが、それであっても充分楽しめました。 下は谷底です。
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山の斜面です。 やはり山の斜面です。
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一番きれいに咲いているミカエリソウでした。 気候のせいなのでしょうか、濃色を呈し、従来「濃色ミカエリソウ」として 気候のせいなのでしょうか、濃色を呈し、従来「濃色ミカエリソウ」として販売していたのはこれだったのではと思われるのですが。いずれにしましても、なぜ「ミカエリソウ」と呼ばれたのか、この生息地を訪れることが出来て納得いたしました。
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イワタバコの大群落はいたるところに見られるのではと思う場面です。本当に、花咲くころに訪ねられたならと思います。
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そこにはアキチョウジが咲いているのでした。刈り込まれているのか、少し痛々しく咲いているのか、或いは秋に咲くわびしさを感じさせられました。
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でもその一枝がイワタバコの群生しているところに下垂して咲く姿はシャッターチャンスとしては最高でした。 このように本来の姿で咲いているアキチョウジも見られるのでした。仕方がありませんねえ。山の手入れをする人々にとって、雑草にしか見えない山野草ですから。
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案内してくれる知人はやはり日ごろから植物を見る目は確かで、「アオネカズラです」と指さしてくれます。 当方は車から降りて撮影。
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アオネカズラが好む環境を見る思いがいたしました。比較的乾いたところに着生しながら育ち、そして少し明るめの風通しがアオネカズラにとって良い環境なのでしょうか。
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さらに次の目的地へ行くために山を下りてくるのでしたが、そこは明るい切通し。イワヒバの自生が見られるのでした。
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半日は日光があたり、風通しもよく、岩場に育つイワヒバは良く締まって育っています。前を見ますと、十津川あるいは熊野川の支流なのでしょうか。どこを走っているのかまったく不明です。
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崖の上を見上げますと、イワヒバだらけです。胞子が飛び散り、大きな群落を形成しています。 よく見ますと、フデゴケが岩場に育ち、そこにイワヒバが育ったのか、と思わせる場面でした。
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次に案内していただいた、金網越しに咲くキイジョウロウホトトギスの穴場。 そこにはリンドウ、通称ササリンドウが見られるのでした。やはり夏の暑さを嫌うササリンドウだけに、山中の深山に咲く姿が本来のものなのでしょうねえ。
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そして次々と案内していただくのですが、山野草であり多肉植物でもあるツメレンゲの群落が見られたのです。 ツルソバと寄り合って咲くツメレンゲの姿。自然ならではの景観です。くわしくは別途、多肉植物販売カテゴリで取り上げたいと思います。
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次いで案内いただいたキイジョウロウホトトギスの穴場。かなり降りてきたことが分かる「シラン」の野生状態です。暖地性の地生ランが生育しているということは、冬もそう冷え込みがきつくはないのかもしれません。でもシランはラン科植物、乾燥を比較的好む宿根草だけに、湿潤を好むキイジョウロウホトトギスとの共存はどのように考えてよいのか、悩むところです。 そしてそこには山野草といってよいのか分からないのですが、野生のアリドオシ、つまり「一両」が苔むした岩場に張り付くように育っているのでした。

キイジョウロウホトトギスの故郷を訪ねて

2018年10月16日 生息地を訪ねる 於・紀伊山地
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早朝5時に出発。高速道路が整備され、便利になりましたね。まずは本日生育地をご案内いただく知人宅へ。陽も上がったころに到着しました。知人曰く、「近所のおばあさんが長年にわたって近くの谷から採集して植えたところがあります」とのこと。歩いて行くとこの通りでした。
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盛りは少し過ぎておりましたが、それでも初めて見る生育地に感動です。
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おばあさんが長年にわたって植えられたキイジョウロウホトトギスです。環境が良かったのか、よく育ち、そして地元を始めとして誰もが取らなかったことです。これからも毎年咲いてくれることを期待しています。
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ここは合川貯水地。この貯水池を渡るところにある峡谷の岩場。そこには季節になると黄色く色付くというのでご案内いただきました。ところが到着したとたんに、「採られています」とのこと。正面の岩場にキイジョウロウホトトギスが100年200年とかけて大群落を作っていたのですが、誠に残念なことに。 この岩場が臨めるところには案内図がありますので、ご参考に。
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その橋からキイジョウロウホトトギスが生息する、小麦と言われる岩場が遠望できます。 一面にキイジョウロウホトトギスが咲いていたという岩場のズームアップです。昨年は全面に咲いていたとのことでした。
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貯水池や周りの道をキイジョウロウホトトギスの正面に見えるところまで、木陰越しに見える場所ではズームレンズを使用した画像です。 昨年までは一面に咲いていたとのことで、今はその面影を想像するより他ありません。
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峡谷が橋の上から臨めますが、紅葉には少し早く、残念ではありましたが、何度も訪ねられるわけでもないので致し方ありません。 その岩場のキイジョウロウホトトギスの横顔をズームアップいたしました。この小麦の岩場のキイジョウロウホトトギスとは別れまして、次の場所へとまいります。
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次いでご案内いただき、かなり標高の高い場所へとやってきました。
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ところが、キイジョウロウホトトギスを見つけても、どの株も花は咲き終わっているのです。
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よく考えてみますと、標高が高いということは、それだけ寒くなるのも早いということで、花も早く咲き、早く咲き終わるということです。当たり前といえば当たり前です。何しろ生育期間中に種子を残さねばなりません。
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何個体かに残花のキイジョウロウホトトギスの花が咲いておりましたのが少しのなぐさめかと思いましたが、自然の摂理、さらに勉強となりました岩場です。この岩場は雑木がキイジョウロウホトトギスを被うように育ち始めておりました。この木陰のキイジョウロウホトトギスは、陰であるだけによく育っておりました。花が咲いていないだけに分かりにくいかもしれません。
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次に山を降り、どこをどう走ってくれたのか、突如としてキイジョウロウホトトギスが咲いているのでした。しかも金網越しにです。ということは、この道路が拡張工事があって、その折に落石防止にこの金網が、時代的にはそう昔のことではないと思います。
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いずれにしましても、崖の岩場から垂れ下がるキイジョウロウホトトギスの風情、とりわけ道路脇に人知れず咲く姿は感動ものです。
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金網に取り囲まれたといってよい景観なのですが、案内していただく場所ごとにキイジョウロウホトトギスも姿を変えて花咲く様子は自然そのものです。そして、ここでよく分かったのですが、キイジョウロウホトトギスが自然に繁殖しているところは必ずと言ってよいほど滝のように水が流れているところでした。つまり水を好み、多湿を好むのでしょうか。
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中には葉焼けしたキイジョウロウホトトギスが見られましたが、夏の気温が高かったのか、それとも水が流れなかったのか、ちょっとした環境の変化でこのようになってしまっていました。普通我々が育てますと、たいていこのような姿になってくるのではと思います。少しでも上手に育てられればと思います。
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更に車はひたすら次のキイジョウロウホトトギスの穴場へ。やはり突如として現れた岩場のキイジョウロウホトトギスでした。この谷間のキイジョウロウホトトギスは、開花シーズンとしては最適です。早からず遅からずで、第三週あたりの観察ならこの岩場がよいのではと思います。ただし、年によっては気候の変動によって変わるかもしれませんが。
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お隣の崖は更に大きな群落を作っているのでした。おそらく、水が常により多く流れ、湿潤な環境を作り出しているのではと思われます。自然本来の姿で咲いてくれているキイジョウロウホトトギスが見られる最高のロケーションです。
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自然のキイジョウロウホトトギスの生態がどのようになっているのか、最適な環境です。この崖の岩場にキイジョウロウホトトギスが花咲くようになって何十年は経ていると思いますが、その間毎年花が咲き、多様な変化を見せてくれています。
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自然のキイジョウロウホトトギスの実成株が次々と生まれてくる環境は湿潤で、そこには苔むした岩場になって、夏でも気候は涼しく、空中湿度も高い理想的な環境が見られるのでは。
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道路の側溝の際にまでキイジョウロウホトトギスは見られるのですが、やはりこのように育つ環境があったからこそと思われます。
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地元の方しか見ることのないキイジョウロウホトトギスであろうと思われますが、それが却ってキイジョウロウホトトギスの保護となっている気がしないでもありません。いつまでもこの姿が見られることが望まれます。
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更に車は走っていくのですが、秋の陽が沈むのは早く、しかもここは山の中だけに辺りは薄暗くなりかけた時に、このキイジョウロウホトトギスの穴場へとご案内いただきました。ただし、この岩場のキイジョウロウホトトギスは夏の生育期にどのような環境であったのか、葉焼けし、枯れてしまっている株を多く見ることが出来てしまいました。やはり自然の環境の厳しさが見て取れます。
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同じ岩場で、より湿潤で夏の冷気と空中湿度の保持を要求するイワタバコが生息するだけに、そのキイジョウロウホトトギスの姿は謎めいてしまいます。
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ともあれ、このように感動するかのように生息しているキイジョウロウホトトギスの姿が見られたのはラッキーでした。
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葉焼けしたキイジョウロウホトトギスが目立つように花を咲かせてくれていましたが、例年この岩場がこうなのかは不明ですが、どうも本年だけが特異現象だったのではと思われるのです。毎年このようになるのであれば、この生息地は枯れたとはいえ、こんな立派な株が見られなくなってしまっているはずです。
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そのようなことでしたが、現在のデジタルカメラの性能に感謝しながら、辺りは暗闇になったキイジョウロウホトトギスの姿を記録したのでした。
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暗闇となった山の中、案内していただいている知人は、分かって走っているのでしょう。車はひたすら進むのですが、暗闇の中突如として現れたキイジョウロウホトトギスの雄大な姿を目にしたのでした。そこにはまったくイヤ味のないキイジョウロウホトトギスの花の咲く姿がありました。
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この姿を見ますと、キイジョウロウホトトギスの生態をよく観察できます。花の輪数もよく咲いて10輪内外、その下垂して咲く姿は高貴な上臈のごとくと思って名付けられたのはやはり高貴な殿上人であったのかと思います。その昔に京の都より天皇一行の行幸、つまり熊野詣が盛んにあり、当地が京の都と近い関係が長らく続いたことと関係があったように思われます。
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暗闇に咲くキイジョウロウホトトギスの姿をよくとらえておりますが、よくぞここまで自然の作り出す姿に驚きというより尊敬に等しいものを感じます。それこそ自然の「神技」ですねえ。一日で七か所のキイジョウロウホトトギスの穴場巡りを案内していただいた知人は「300km走りましたよ」とのこと。ありがとうございました。

サギソウを求めて湿原を訪ねる

2018年8月31日 生息地を訪ねる 於・滋賀県竜王町 鏡山
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山道を歩きますと、あっという間に湿原へ。でもその湿原には水を湛えている姿は無く、本年夏の異常な状態を見る思いがいたしました。 乾いた池の底に当たるところには、多分「イヌノヒゲ」らしきものが弱々しく育っているのでした。
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周辺を注意しますと、半乾燥状態のミズゴケが見られました。この山は低いだけあって伏流水も少なく、大きな湿原へとならないようです。 更に奥地へと進みますと「サギソウ」が咲いているのでした。
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群生状態ではないのですが、あちらこちらにサギソウの花が見られるのでした。おそらくその昔はこの辺り一帯大群落だったのではと思われます。 やはり草むらの陰にはミズゴケが。例年なら青々と育っているのかもしれませんが、本年はどこもかしこも半乾燥状態。
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そのサギソウが咲いている近くには本当に小さな池が、それもなんとか水を得ているのでした。 奥へ奥へ。サギソウが、感動の野に咲く姿を見られるのです。
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そこら辺りの草むらにはよく見ると「ミミカキグサ」が何とか咲いているのでした。 「ホザキノミミカキグサ」も見られます。
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草むらの中に「ミズスギ」があちらこちらに、珍しいものに出会えました。 更に奥へ進みますと「トウカイコモウセンゴケ」に出会うことに。でも高温下での乾燥状態、その姿を見ますと水をあげたくなりました。そう思う程、耐えて耐えて育っているトウカイコモウセンゴケです。
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トウカイコモウセンゴケもこの辺りに群生しているところを見ますと、例年だと湿原そのものと考えられます。
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やはり見ることのできるヤマトフデゴケ、水を好み日も好むという条件で理想的に育つコケであると考えられます。 その拡大です。本当に自然とは面白いものですねえ。
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山道の脇にはサギソウとミズゴケのコラボ。 まだ球根も肥大していないため、莟が上がりません。でも自然界では相当な年数を経ているのでは。
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こちらはトキソウでは。花が見られるとしたなら春ですので、今は仕方がない状態です。 モウセンゴケの群落です。辺り一帯でここにのみ見られました。やはり乾燥化なのでしょうか。
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拡大画面ですが、やはり雨が少なく成長が望めず、自然とは厳しいものです。 そのモウセンゴケが自生しているのはこの小さな池の周りです。雨が降らない本年の夏だけに干上がってしまっています。
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どうもこの先には獣道しか無いようなので引き返すことに。途中「ツルリンドウ」が見られました。 先端には莟らしきものが見えていました。もう秋はそこまで来ているのかもしれません。
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足元にはツルリンドウの実生苗が育っています。 始めに見た大きな湿原の周りに「ナガホノワレモコウ」が咲き始めていました。初めて見る野生のナガホノワレモコウです。
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やはりワレモコウは湿生植物なだけに、湿原であったり、池の周りであったりそのようなところに生育は見られます。 帰り際、元のお社の大木へ。水を打ったウチワゴケがどのようになっているか、興味がありましたので戻って見ますと、やはり水を得て広がってきました。もう少し時間を経れば、より立派なウチワゴケが見られたかもしれませんが。たのしい鏡山の一日でした。

奈良ロータスロードを訪ねる

2018年8月3日 生息地を訪ねる 於・奈良県 唐招提寺
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アゼムシロ、本来は山野草というよりも田んぼの雑草としての湿生植物、つまり水生植物の範疇に入るのかもしれませんが、湿生植物は山野草としての取り扱いも多くあります。御了承願います。そしてそのアゼムシロが唐招提寺の境内に咲いておりました。やはりこの暑い夏でも乾燥ばかりの境内ではなかったようです。
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ジョウザンアジサイが咲いていました。本来南方系のアジサイで近年人気がある種類です。ここ唐招提寺で境内にて植えられておられ、なかなかイキでおしゃれな感じの粧いです。
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ヤマハギでしょうか?暑い中秋を感じ咲いてくれています。
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珍しいタケシマユリが咲いているのでした。弊園もその昔ユリの専門業者として各種のユリ球根を取り扱っておりました。その中にこのタケシマユリがありました。でもその当時でさえも生産がストップした状態で国内で流通が見られなくなりました。そのタケシマユリが見られましたことは驚きとしかいいようがありません。近年タケシマユリの球根の流通がありましたので弊園でも取り扱ったのですが、植えて咲かせた花はマルタゴンリリーでした。

湖南アルプスを訪ねる

2018年7月18日 生息地を訪ねる 於・滋賀県 湖南アルプス
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山間地のちょっとした湿原に出会いました。 当方を出迎えるようにハッチョウトンボが飛び回っているのでした。
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早々にモウセンゴケがあちらこちらに。
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花の終わったモウセンゴケ。となりにはただいま開花中のモウセンゴケが。 開花しているモウセンゴケの周りには小さなモウセンゴケが見られるのでした。
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上の方にはミズゴケが生育。 その下にはスギゴケが。種類は不明ですがコスギゴケのような。
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サギソウです。自然では貧栄養素でなかなか開花までには年月がかかっているのでは。8月ごろに再訪したいと思います。
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草むら(ホシクサやミカヅキグサではと思います)の中にミミカキグサが見られるのでした。 ホザキノミミカキグサも咲いていました。
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こんなところにもモウセンゴケが。 サギソウがあちらこちらに見られるのですが、以前にはこのような生育地がたくさんあったのではと思われます。
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湿原をはなれてさらに奥へ。そこには雨の降らない日々を耐えるかのように生育している苔がみられるのでした。
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ホソバオキナゴケとハイゴケ。いずれも乾燥に強い苔です。 さらに岩場にはホソバオキナゴケが。この地を訪ねると苔の管理のヒントが得られるのでは。
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砂防のためのネットが張られているのですが、そのネットを利用してハイゴケ、さらにはホソバオキナゴケも見られるのでした。
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山肌にはゴヨウマツが育っているのでした。松と言えば陽樹。日光を好んで生育するのですが、そこにハイゴケとホソバオキナゴケが生育するということは、やはり好日性の苔では。 さらに歩いて行きますと、斜面にはハイゴケがびっしりと被っているのでした。やはりハイゴケは比較的好日性であることがわかります。
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山では日が終日当たっているわけではないでしょうが、好日性の苔のなかにハイゴケが入るのは間違いないのでは。つまり、苔玉にしても室内にて観賞するコケではないような感じがします。
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さらに山中を進んでいきますと、乾燥した元湿原のようなところへ出てきました。 そしてそこにはいきなり池があり、ジュンサイ、ヒツジグサ等が見られるのでした。
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そのヒツジグサの花です。 その池の景観には感動しました。
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上流にはわずかに湿原が残っており、その代表的な植物のミズゴケが見られるのでした。
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よく見るとサギソウも育っています。 そのサギソウとコラボするようにモウセンゴケが。
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ミズゴケは自然では日陰の水があるところに生育、つまり「日陰を好む湿生植物」であることがよく分かります。 今にも花を咲かせんばかりのサギソウが見られるのでした。この地域のサギソウは早咲きなのかもしれません。
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さらに奥地へと進むと、そこにはミズゴケが美しく育っていました。
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山の中を歩いておりますと、わずかですがヤマトフデゴケも見られます。なぜか生育不良の様子を呈しているのですが、おそらくこの季節の高温多湿を嫌ってのことかとも思われます。 オオシラガゴケ。この道中いたるところに見られたのですが、すこし乾燥気味になっておりました。
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そしてササユリの小株。まだシカ・イノシシ等に食べられるほどの大きさに育っていないのか、貴重なササユリのシーンです。
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大きな池へ出てきました。いわば峠越えをしてきたようです。多様な植生が観察できる自然の宝庫です。 木に覆われた池の岸辺にはミズゴケが。
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よく見るとやはりモウセンゴケの姿が。 池の上流にもモウセンゴケ。
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さらにはミミカキグサも見られました。 中にはムラサキミミカキグサやホザキノミミカキグサも咲いています。
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コモウセンゴケでしょうか。近くには赤く咲いている姿が見られました。
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よく見るとコモウセンゴケとヤマトフデゴケのコラボの生育。ヤマトフデゴケは水を好み、涼しさを求めて育っているような。 池の外周を歩きますと、五葉松の実生木が育っています。
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そしてあまり見たことのない植物。(後の調べにて、ノギランとのこと。) 湿地になったところではサギソウが見られます。
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池にはヤマメかイワナか、陸封型の川魚が泳いでいます。 何かを捕らえたのか、大きな口をあけてパクリです。
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水生植物のジュンサイでしょうか。貧栄養素の中で育っています。 そして、奥に進むことに。そこにはミズゴケが生育しているのでした。
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湿地にはこのようにサギソウが見られます。 そしてすこし乾燥したところにはヤマトフデゴケが見られるのです。
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ここはミズゴケの宝庫。湿潤な日陰の環境がそうさせているようです。
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次に出会った池は鉄分が酸化しているのか赤池です。そう大きな池ではありませんが。 でもその周辺の湿地にはサギソウが育っています。
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ミミカキグサも花が咲き、そこへハッチョウトンボが翅を休ませてとまっています。 またとないシャッターチャンス。うまく撮れているでしょうか。
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水際にもミミカキグサが。株元には株が広がっている様子が分かります。 ここにもホザキノミミカキグサが咲いているのでした。
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サギソウがあちらこちらに。 モウセンゴケやらミミカキグサやら、野生植物の楽園へ来た感じがします。
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ミズゴケをバックに、モウセンゴケが次々と咲いていました。 ミズゴケの中にバイカオウレンの株が混生しているのを発見。やはりキンポウゲ科、自然では涼しさを求めてこのように生育しています。一般的には夏休眠するバイカオウレンもここでは休眠していないようです。
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モウセンゴケの類もこのようにたくさん見られました。 池の周りの木陰にはミズゴケが群落をなしています。
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松の根本をよく見ますとヤマトキソウが。 ヤマトフデゴケとフデゴケの混生がやはりここでも見られます。涼しさが大事なのでは。都会ではすこし無理な環境です。
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ここで帰路へ。元の道を下山。山道のわきにはオオシラガゴケが見られ、比較的うす暗く、多湿を好んでいる様子が伺えます。 そしてササユリの葉一枚。普通なら本年発芽と言いたいところですが、自然界では何年も経ているのでは。
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ヤマゴケのホソバオキナゴケ。乾燥を好むように見られます。半日陰で風通しもよく、なにかヒントになりそうです。 登山道にもホソバオキナゴケが見られ、水はけが良いのかなぁと思います。
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もう山ではハギが咲き始めていました。 斜面には五葉松の実生苗があちらこちらに育っている姿が見られ、盆栽をやる方々にとってはうらやましい限りではと思います。
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ネジバナもかわいく咲いていました。山で見るネジバナもよいものです。 乾燥したハイゴケ。チリチリとなり見る影もありませんが、暑い夏の管理法もなるほど、むやみに水をやらないことです。しかし我々販売業者としては、一般の方々に販売する際にどのように理解をしていただくかということになります。
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側溝のコンクリート面に見られた小形のホウオウゴケ。ここでしか見ることができませんでした。 車が留められるところまで下山。そこにはシノブゴケが見られるのでした。やはりより暗く多湿を好むシノブゴケだけに、上では見られない苔でした。

野生のフウランを楽しみに

2018年7月13日 生息地を訪ねる 於・京都府南部 相楽郡
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京都府の南部相楽郡へ。お聞きしましたお宮さんへ到着。早々に高い木の枝に咲いている風蘭を見つけることができました。 樹の皮にうまく発芽できたのでしょうか。ここまで育つには自然では10年以上の年月。なにしろ一年に片側一枚だけの生長ですから。
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あちらこちらに見られる風蘭。「樹上の天使」とはよく言ったものです。当方が扱い始めたころは、古老から、柿の木にはたくさんの風蘭が着いていたのですが、とよく聞かされました。
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その風蘭も今ではこういった大木のてっぺんにしか見られなくなってしまいました。
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周りは茶畑が広がる京都府南部にある神社でした。

野生のホタルブクロが花盛り

2018年6月18日 生息地を訪ねる 於・滋賀県信楽町 旧国道307号線沿
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旧国道307号線を利用中、その沿道、ここは信楽町ですが、ホタルブクロの花が咲いている姿に車を止めてしまいました。
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山中を走っていますと、あちらこちらに花咲くホタルブクロの姿が。
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途中の岩肌にはマメヅタが。自然の着生した状態が見られます。
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壁面から踊りだすように咲くホタルブクロ。まさに見頃です。
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かと思えばこちらは群生するホタルブクロ。目を楽しませてくれます。
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金網越しに飛び出すホタルブクロ。はじめて通るこの国道、時間を忘れてしまいます。
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山肌に咲き乱れるホタルブクロ。これらのホタルブクロを見ておりますと、自生するのも何か条件があるのではと思えてなりません。
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そうこうするうちに宇治市にある天瀬ダムが見えてきたのでした。 途中「モリアオガエル」の卵も見られ、貴重な体験をした一日です。なにしろモリアオガエルの卵は初めて見たのでした。
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里近くになるにつてホタルブクロの群生もより大きく立派に。こんなにたくさんのホタルブクロが見られるこの国道、貴重な道と言えるでしょう。

ザゼンソウ高島市の群生地

2018年3月20日 生息地を訪ねる 於・滋賀県高島市
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ザセンソウ群生地の入口に立てられている案内看板。駐車場より歩いて2,3分。見学も大変便利になっています。そして周りは住宅地。 JR沿線も開発されましたことを身近に感じさせられましたが、このザゼンソウはうまく保全されているようでした。 入口からザゼンソウ群生地の湿地を見下ろした風景です。昨年は2月下旬だったかと思いますが、雪の中のザゼンソウを見ることができましたが本年は3月下旬。うまく見られると良いがと思いつつ。。
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坂道を下りますと「咲いている。咲いている。」と誰もいない中で独り言のように感激するザゼンソウの群落。 ザゼンソウのアップ。身近に見られるのがうれしいところです。
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案内の看板です。平成元年。今は平成30年。毎年訪れる人々を案内してくれている案内の看板です。 そして訪れる人々を魅了するのが数々のザゼンソウ。
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あそこにも、こちらにもと見られ、一目千本と形容されるようにザゼンソウも見られます。
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このようなザゼンソウの案内看板も。
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湿地であることがよくわかる群生地。よく保全されていることがわかり、この群生地を守っていただいていることに感謝。 階段を下り、歩道橋から見るザゼンソウです。早いものは2月上旬頃なのでしょうか、長く咲き続けるザゼンソウです。
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木々が茂り、陸上化しつつあるところにもたくさんのザゼンソウが。でもやはり花が見られるのは少ない感じです。 やはりこのような感じが一番よく似合うザゼンソウでしょうか。
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土管が埋められ、その辺りから伏流水が。そこには「ネコノメソウ」らしきものが生育している姿が見られました。 その伏流水の流れる中で咲くザゼンソウ。
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ザゼンソウ祭りは過ぎたのですが、元気よく咲いてくれてます。
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周りは住宅地であることがよくわかります。 上流へ遊歩道は案内してくれています。そこにはどこからとも伏流水が湧き出し、湿地を生み出しているのですが、おそらくは湿地の横には今津川が流れ、 少し前までは周りは水田地帯。そのような条件とザゼンソウの生育地が低地という条件が重なり合って太古の昔より生育地が残されたのではと思います。

野生のセキショウの生育地を見つけました

2018年3月14日 生息地を訪ねる 於・滋賀県甲賀市
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滋賀県甲賀市の山の中、苔を探しに見て回りますと橋の上から遠くにセキショウらしきものが見えます。 近づいて行きますと、野性のセキショウ。こんな環境で育っていることがわかります。
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木陰になっているところにも、山の斜面に沿って、しかも日陰になるようなところだけに、山の伏流水もかなり影響しているのでは。何しろ、水を好む湿生植物だけに。 このように水辺で、そして木陰、山からは伏流水で常に湿っているとうのが好む環境かと考えられます。

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