育て方や品種の紹介等の解説ページです

信楽焼 窯元めぐり

1. 文五郎窯 2. 丸滋製陶 3. 谷寛窯ギャラリー 陶ほうざん

2019年4月12日   1. 文五郎窯
現在、文五郎窯は植木鉢の生産はほとんどストップ状態。食器が主体の窯元となりました。その商品ルームが文五郎倉庫の一角に開設されています。
その倉庫の前に飾られていました金彩の水鉢。立派なものです。
文五郎窯作の食器のショールームです。
美しく飾られている食器の数々。
目についたのは手洗い鉢です。
窓から竹藪が見えるショールームです。
工房では食器を作っておられる若い女性の職人さん。
タタラ製法というロクロを使わないやり方で食器を作っておられました。
発泡スチロール中を見せて頂きました。タタラ製法の出来上がり。乾燥しないように注意をしておられます。
こちらは足のようです。
これから上からフタを押さえ、乾燥させられるのですが、曲がらないように細心の注意をしておられます。

2019年8月19日   2. 丸滋製陶
丸滋製陶さんといえば手洗い鉢、傘立等で代表される窯元です。
今回で2回目の見学です。前回見れなかった工房内を中心に見せて頂きました。
機械ろくろを回され、手洗い鉢の製作されているところでした。
石膏でできた型に小手で粘土を練り上げられている様子がよくわかります。
作り立ての手洗い鉢を乾燥させられる段階です。粘土から石膏が水分を吸収してその石膏が乾燥するのに夏ですとおおよそ3時間ぐらいとのこと。そうすると石膏の型から半乾きの手洗い鉢が抜けるのです。そして次に製作に廻すことが可能になります。
前回見せていただかなかった焼成の工房を見せていただきました。始めに目にしたのは乾燥させた粘土の手洗い鉢に釉薬であるうわ薬を吹きつけておられるところでした。
こちらは大きなガス釜です。昔は登窯そして重油窯であったのですが、やはり生産性からガス釜になったのでしょうか。
工房内のあちらこちらに焼成された傘立、手洗い鉢が置かれています。
ガス釜に入れられる各製品の組み立てです。
下段の大きな空間には「傘立」を置かれるとのこと。
順番に陶板を積み重さねされるのですが、置き場所はこのところのようです。フクロウの傘立が置かれているということは前回の窯で焼かれたものと思われます。
慣れているとはいえ慎重に陶板を組み立てられている様子です。
工房の外側の屋根下には近々に焼かれたフクロウの傘立がこのようにところ狭しと積まれているのでした。

2019年8月19日   3. 谷寛窯ギャラリー 陶ほうざん
今回も2回目の見学です。やはり歴史ある窯だけにこのギャラリーを見学させていただくと学ぶことが少なくありません。
「おでむかえ」の狸さんです。
そして「のれん」古いたたずまいをみせてくれるほうざんさんです。
入って正面にはこの窯で焼かれた壷が飾られています。
次いでその昔焼かれていた海鼠釉の植木鉢が置かれています。登窯で焼かれていた時代の一品かと思われます。
今日のお目当ての一つである「緋色」を見せていただきたいことが見学の一つでもありました。
信楽焼きでよく「緋色」といわれるのですが、その緋色とはなかなか説明がつかないのですねえ。この茶器がその昔に登窯で薪で焼かれていた頃の無釉の焼き物、信楽焼を代表する焼き物であったのです。粘土の鉄分の酸化によって起こる現象です。
そして信楽焼火鉢。明治に入り信楽焼きでは火鉢が大量に生産されます。その生産を裏付けたのがこの海鼠釉の開発だったのです。そしてその当時、熱によって畳等が焦げるといわれ、断熱に使用された当て木が「台付火鉢」といい、この火鉢の古さを物語っています。
そして「コゲ」お願いして見せていただきました花入れ。安土桃山時代を思い起こされる古色の花入れの一品です。下段は薪が焼かれ、その「オキ」が積もって焦げる現象なのですがオキと聞いて懐かしい思いがいたしました。もう40~50年以上前の話し、その頃には当方の実家では「五右衛門風呂」の使用、「オキ」いうことが常に聞こえていました。 今日はほうざんさんで「緋色」と「コゲ」を勉強させていただきました。
この陶板は「緋色」と灰釉の現象を展示されていました。

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