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苔の里

 

苔探訪 / 苔の里

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 苔の名園・旧跡

     苔の里

苔の宝庫 京都 丹波高原 ~生育地を訪ねる~ 苔の宝庫 和歌山県 ~生育地を訪ねる~
  ・2017年9月18日
  ・2017年10月18日
  ・2017年11月26日
  ・2017年11月29日
  ・2017年12月27日
  ・2018年12月1日

  ・2017年12月28日 ~フデゴケ編~
  ・2017年12月28日 ~ムラサキミズゴケ編~
  ・2018年1月5日 ~ヤマトフデゴケ パート1~
  ・2018年1月5日 ~ヤマトフデゴケ パート2~

苔の宝庫 京都 丹波高原

生育地を訪ねる 2017年9月18日 京北町訪ねました
生育地を訪ねる 2017年10月18日
あるお宮さんで
街道筋で
ある集落で
その谷川に入ると
初めてコウヤノマンネングサを見る
違う谷に入ると
集落で
街道筋で
スナゴケの大群落
ハイゴケの生育地
フロウソウの生育地
フロウソウの生育地 パート2
生育地を訪ねる 2017年11月26日
知人宅の裏山を御案内いただきました。山への登り口にはイノシシ・シカ除けの柵がしてありました。 そして登り口は朝日だけが当たる北東向きなのでしょうか。 登り始めますとミズゴケの生育が見られ、かなり伏流水も流れ、湿潤な山であることがわかります。
山の林床へ入って行きますと、かなりの日陰になってきます。そこにはウマスギゴケが育っていました。 更に登りますと、ウマスギゴケがきれいに育っておりました。辺りはかなり水が滲みだしているのでは。
美しいシノブゴケに出会いました。日陰と湿潤な環境がこの青く美しいシノブゴケを育てたものと思われます。 その拡大画面ですが、オオアオシノブゴケかオオシノブゴケか。その優美な美しさは何とかしたいものです。
ミズゴケの群落。これには驚かされました。 自然に湧き出る水がせせらぎとなっておりますが、その辺りにミズゴケがびっしりと生育しており、その環境にマッチしたものと思われます。
そのミズゴケの生育しているところには桧が植えられており、その根元にはホソバオキナゴケが地面に育っていました。 その根元なのですが、湿潤であると思われるのですが湿潤を嫌うホソバオキナゴケが生育し、 しかも樹上に着生せず地面にその姿を見ます。
生育地を訪ねる 2017年11月29日
一路嵐山から広沢の池を通り、高雄を目指します。 途中、嵐山渡月橋を渡ってきたのですが、天下の名勝人、人、人でした。 紅葉で有名な高雄。そこにはスナゴケが見られるのでした。やはり山間部で 湿度も高く、しかも夏涼しいという環境のおかげでは。
本日の予定は奥地だったのですが、途中下車。ホウオウゴケのある谷へ再度訪ねました。 そこは防砂ダムの壁面。 ご覧の通りのホウオウゴケの群生。
アップしてみると。このホウオウゴケの品種の同定をお願いせねばと考えているのですが。 その壁面にはコタニワタリが見られました。
ホウオウゴケの絵になるようなやはり「苔の楽園」です。 景観。
近くの足元にはクジャクゴケが。当初クジャクゴケかと思っておりましたが、どうもヒメクジャクゴケか? 山手にはシッポゴケが生育していました。
石にはホウオウゴケが着生。 そして別の石にはヒメクジャクゴケが着生しているのでした。
やはり山手にはコウヤノマンネングサが生育しているのでした。 そのアップ。少し荒い生育数ですので、年数が若いのか、伏流水がそう多くないのかと考えられます。
あちらこちらに見られるヒメクジャクゴケの生育。 生育数はそう多くは見ることができないクジャクゴケの類。 見ることが出来ましてラッキーとしか言いようがありません。
更に山手の斜面にはシッポゴケの群生が見られました。 そのアップです。でもよく見るとシッポゴケではないような?ヒメカモジゴケか?
あちらこちらに見ることのできるヒメクジャクゴケ。後でわかったことですが、この谷に見られる特徴です。
ズバリ!ヒメクジャクゴケが見られる谷です。
幻想的な画像なのですが、ここが苔の楽園の景観です。 帰り際、コウヤノマンネングサが見られました。
更には不法投棄してあった一斗缶にはホソバオキナゴケが。この光景を見ると、従来の解説 つまり腐葉土が必要ということは?では。 そこは谷。でもヒメクジャクゴケも見られます。
正面から見ると立派なコロニー。自然では何年かかっているのか?相当な年数ではと思われます。 そして木枝に着生したヒメクジャクゴケ。湿潤すぎてこのようなところに生育してしまったのでしょうか。
スギゴケも倒木の上に生育していました。本来湿潤を好む性質なのですが。
年の瀬に丹波高原へ 2017年12月27日
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年末ともなりますと、色々と片付けなければなりません。 午後丹波高原へ、山へ山へと向かっていきますとやはり雪、色々と勉強させていただきましたお宮さんもこの通りでした。 夜はやはり冷えると見え、つららもこの通りです。
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苔も雪に覆われ、これから春まで冬ごもりです。 でも苔にとっては良い環境では。 一路奥地を目指して目的地へ、林道から少し谷へ入りますと雪でした。
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比較的小葉性の「コケシノブ」です。 テラリウムを始め、ビバリウムには最適かと思います。 この小さな谷にはホウオウゴケが群生していました。
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せせらぎともいえるところにあちらこちらと見られるのです。 せせらぎの水はトンネルのように地下水となって流れています。
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よく見ますと2タイプが群生しています。 林道を奥へ進みますと岩肌が露出しているところが見られました。 そこにはタマゴケがきれいに育っていました。
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岩肌から染み出す水を得て育っていると考えられるタマゴケ きれいに育っているタマゴケも珍しいものです。
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この谷は空中湿度が高いと見え、イトゴケ(キヨスミイトゴケ?)が見られました。 あちらこちらと生育しております。 テラリウム、ビバリウムには今後良い材料になるのではと考えております。
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そしてその下を見ますと、オオカサゴケがあちらこちらに生育しているのでした。
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その生育地はといいますと、この通りです。 山の北斜面で伏流水があり、日光が入らない日陰です。 落葉の下はアスファルト、 でもそこにはオオカサゴケがじわじわと育っています。
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そのあたりの斜面にはシノブゴケが、多分ヒメシノブゴケでは?
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そしてホウオウゴケがこのように育っているのでした。かなりしまって育っているところから、風通しが良いのか、伏流水が少ないのかと考えられます。
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日陰に育つシノブゴケ、そこにつららです。 よく見るとホウオウゴケが。
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以前より一度お訪ねし、お参りをしたいと気になっておりましたお社がありました。 昨夜降った雪が屋根に積もり、寒い一日でした。 境内摂社の2社も雪から守られていました。
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実は当初手ぶらでお参りをしておりましたところ、境内の庭にカモジゴケが生育しているのでした。 折り返しカメラを取りに行っている間に雪。撮影時にはこの有様です。 やはり府下山間部へ来ますと、天気が不安定なことがよくわかりました。
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雪で少しわかりづらいのですが、ヤマトフデゴケも生育しています。 こちらはシッポゴケかと思われました。
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お社の屋根で雪が積もらずに見られましたヒノキゴケです。 そして参道の山肌にはタマゴケがどれもこれもきれいに育っている姿が見られたのです。

苔の宝庫 和歌山県

生育地を訪ねる 2018年12月1日 京北町を訪ねました
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紅葉狩りのきれいな季節となり、高雄の里も一段と美しく色付いていました。観賞もしたいなあと思いながらも先を急ぐのは常日頃です。
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そしてこのトンネルを抜けると京北町、そのトンネルの手前にシノブゴケがコンクリート面に育っているのでした。 おそらくは何十年と時を経ているのでは。その間空中湿度の高さがシノブゴケを育ててくれていたのでは。
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京北町は中心地の周山を過ぎ、黒田という地名を通りかかったのですが、やはり石にシノブゴケが育っているのでした。 先ほどのトンネルの手前とは少し違うシノブゴケではと思いながら、採取もせずに先へ。
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黒田の水力発電所、一度お訪ねしたいと思っていましたところです。遠くからも苔の生育する姿が見られ、興味がありました。
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この辺りは空中湿度が高く、自然に苔が育っているのでした。都会では考えられない苔の生育、庭に苔を育てるひとつのポイントを示しています。 近づいてみますと、スナゴケ、多分エゾスナゴケとハイゴケ、そしてシノブゴケの三種混合にて地面を被っているのでした。
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発電所の前庭には桜の巨木が、そこにはハイゴケがやはり育っているのでした。都会の平地では信じられないハイゴケの生育です。山間部にて山に降る雨水が地下を通して辺りの地面をうるおしており、更には空中湿度も常に高いことがこのような状態になったのではと思われます。
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さらに車を走らせるのですが、途中スナゴケがきれいに石垣の上に育っているのでした。 スナゴケは排水の良い条件のみに生育するかと考えられます。夏の間は暑さで休眠状態ですが、秋の気温の低下、つまり9月の秋の長雨の頃より、こんなにきれいに回復してきているのではと思います。
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目的地へ着き、早々に案内を頂き、谷へ入りますとシノブゴケの群生地。 アオシノブゴケであったり、オオシノブゴケではと思われるのですが。
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集落の中にある家をお訪ねしますと、そこの庭には苔の見本園でした。 玄関先に苔が生えているのです。よく育っており、長年大切にされてきたことが分かります。でもここの住人であるおばあちゃん、入院されているとか。お話が聞けず残念です。
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よく見ますと、シッポゴケとシノブゴケ、たぶんオオシノブゴケかと。 その前にある庭の石には様々な苔が生育しているのにはびっくり。左よりフトリュウビゴケ、ヒノキゴケ、ヒロハヒノキゴケ、そしてオオシノブゴケ?周りにはハイゴケと、アオシノブゴケ?が育っているのでした。
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近付いて見るオオシノブゴケかオオアオシノブゴケではと思える美しいシノブゴケが何十年と育っているのでは。 小型によくしまったヒロハヒノキゴケです。
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ヒノキゴケです。 フトリュウビゴケもこのようなところで見られるとは意外でした。苔を美しいものと思われ、引っこ抜かなかった家人、自然との調和が何ともいえません。
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周辺を案内いただくと、石垣にはツヤゴケが。 シッポゴケとハイゴケのコラボです。
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或はシッポゴケがきれいに育っているのでした。このシッポゴケはかなりの湿潤を好む性質では。やはり山の斜面から伝わる雨水がシッポゴケを潤していることが分かります。 石垣の下にはウマスギゴケが見られるのでした。
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上面から見ますと、様々な苔が見られるのでした。 道路に戻りまして、以前より気になっていましたシノブゴケを観察。何十年と育っているシノブゴケは何というか気になるところです。
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スナゴケの収集をお願いしておりましたお宅の前の空き地にはウマスギゴケとハイゴケが自然に共生し、いつみても驚かされます。少し向こうに見えるのは集めていただいたスナゴケです。 近付いて見るウマスギゴケとハイゴケです。ここにウマスギゴケが生育するというのはやはり山に近いという条件であることが分かります。
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大トレーに集めていただいたスナゴケです。このスナゴケを持ち帰り養生していくのですが、一作しますとそれはそれは美しいスナゴケとなります。 近くには田んぼを地上げした畑があるのでした。そこにはハイゴケが群生しているのでした。
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芝生まみれですが、ハイゴケがよく育っているのでした。この畑は山から離れており、ウマスギゴケが育つ環境ではないことがよく分かります。その代わり、この斜面にはハイゴケが良く育っているのでした。 スナゴケも積み終え、早々に帰り支度。途中日暮れとともに街道をひた走るのですが、ここは高雄。ライトアップも美しい紅葉でした。
2017年12月28日
フデゴケのある和歌山県の秘境へ 
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遠出をするにはぎりぎりの12月28日、「苔の生育地を訪ねる」の中でフデゴケだけが未処理。 そこで知人の紹介でフデゴケの里ならぬ生育地へ。 その谷に入る前にオオカサゴケの生育地を見学。 でもここのオオカサゴケ少し大きいのです。というよりも従来見たことのない大きさなのです。 その大きさ、後で計ったのですが、3cmはあるものがかなりあったような。 それと水切れして萎びているオオカサゴケも初めて見ました。 伏流水が常にあるとは限らず、どの程度まで耐えられるのか?これも興味あるところです。
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その生育地はやはり山の斜面で北側、そして一面にオオカサゴケが見られるのでした。 空中湿度は高いと見え、イトゴケが見られるのでした。
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この斜面のいたるところにオオカサゴケは見られるのですが、ふと見上げるとホウオウゴケらしきものが見えるのでした。 下から望遠レンズで。 ホウオウゴケは国内には40種あるとか。 このホウオウゴケは何というのか?今後調べてみたいと思います。
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いよいよフデゴケの生育する秘境ともいえる渓谷へ案内していただきました。 その入り口の岩肌にはイワヒバの群生が見られるのでした。 そのイワヒバのよく育っているアップはこの通りです。
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イワヒバを後にしてどれ位走ったことでしょうか。 初めてフデゴケが見られるのでした。 辺りを見渡すとあちらこちらにフデゴケが。
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地際にはホウオウゴケが、何ホウオウゴケかは不明ですが。 フデゴケが見られた最初の岩肌です。 後でわかるのですが、奥地にはヤマトフデゴケの大群落が見られるのでした。
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その岩肌なのですが、常に日陰になるところはコケシノブとオオシラガゴケがへばりついて育っているのでした。 その生育する岩肌は絶壁であり、その昔人がやっと通れる狭い道をどうやって広げたのでしょうか? 今は簡単に通れ、フデゴケも容易に見られることに感謝する次第です。 細い道が続く回路、それにしても。
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ヤマトフデゴケの生育する山へ到着、日が西に傾く頃、冬の日暮れは早いのですが、それでも谷へ入ってどれくらいの時間が経たのか? 随分走ったものでした。 ヤマトフデゴケです。 自然に生育する姿を見ることができました。
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夕日に照らされたフデゴケとヤマトフデゴケの混植です。沈みかけている西日にフデゴケのビロードは照り返されて輝いていました。 そのアップです。
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岩肌を真下から見たヤマトフデゴケの群落です。 東側は朝日は当たっても、午後の西日は当たらない地形、層状になった岩肌にうまく適応して生育しています。
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少し斜め上から見たところです。 当方ヤマトフデゴケを見られた感動からヤマトフデゴケばかり! 案内いただいた方から「ガクナンやぁ」との声。 こんな岩肌にハイゴケに囲まれて育っていました。
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厚い層に育ったヤマトフデゴケ、おそらく何十年、何百年と月日は経ているのでは。 そのアップです。胞子をよく見てください。
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片や谷底をのぞき込みますと、そこにもヤマトフデゴケが生育しているのでした。 これでも何年と時間は、或いはそれ以上かもしれません。 黒い岩肌はヤマトフデゴケが乾燥して休眠状態となっていることが見られるのでは。 おそらく梅雨の頃には青々としているかと思われます。 それにしましても何百年とこの状態が続いているのでは?
2017年12月28日
ムラサキミズゴケのある和歌山県の秘境へ 
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日暮れが迫り、フデゴケを後にして先を急ぐことにし、途中小さな滝に、 そこには小型のホウオウゴケが見られるのでした。
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次に大きな滝に掛かる橋、そこにはヒメクジャクゴケがコンクリートの壁面にびっしりと生育しているのでした。 乾燥する季節があると見え、少し枯れたところも見られます。
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ここが「ムラサキミズゴケの生育地やで」といわれて開けた絶壁の岩肌。 頂上を指差して「あそこに赤く見えるのがそうなんやあ」と。 途中まで登り望遠レンズを使用。
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更にアップ。 何となくそれらしく赤いものが見えてきました。 最大限にアップしましてムラサキミズゴケ生育地の全容がわかってきました。 さりとて足がすくんで登ることもできず、これにて御容赦下さい。
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当初、上にオオスギゴケがあるから登って見ようかとなったのですが、登って見るとつかむところはわずか、斜面には今はヤマトフデゴケが育っているのですが、ネットの跡の細いワイヤーだけが頼り。 途中の砂防壁から撮影したオオスギゴケです。
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中腹はオオスギゴケの大群落。 それだけ伏流水が豊富なのでしょうが、ところどころ焼けた跡があるところを見ると、過去日照り続きの時にこのような状態になったのでは? 遠くに見えるのはヤマトフデゴケです。 道路面に生育するヤマトフデゴケです。
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このように層状になってよく育っています。 ムラサキミズゴケ、オオスギゴケと湿生植物系の苔が生育しているわけですから、伏流水が豊富なのかもしれません。 アップしてみますとやはり密ですねえ。 よく成長している証拠かもしれません。
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辺りは暗くなる寸前、次の観察地であったヒメクジャクの生育地。 側溝のコンクリート面に生育する小型のホウオウゴケとヒメクジャクゴケ。
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車のライトに照らされての撮影。 よくヒメクジャクゴケが生育しています。 多分伏流水の成分、ミネラルが豊富で天然の肥料のおかげかと?
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暗闇となり、先へ急ぐことに。 次に案内いただいたのはやはりフデゴケ。 ライトの明るさで何とか撮影。 これ以上の観察は無理とあきらめ帰路につきました。 後でわかったのですが、ヤマトフデゴケの群落でした。 それにしてもこの回路入って出るには丸一日がかりでは?
2018年1月5日
秘境に見るヤマトフデゴケ。 新年早々再チャレンジ!パート1 
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前回12月28日秘境の回路。山の夕暮れは早く、途中で暗くなり観察を諦めざるを得なかったのですが、今回は朝早くから前回の出口より入りました。 しばらく走っている間にヤマトフデゴケの生育する絶壁に到着。あいにくの曇空。すっきりと画像は撮れないのですが、ヤマトフデゴケの生育地の状況はご理解いただけるのでは。
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絶壁に生育するヤマトフデゴケ、これだけの景観を演出する場所もそう多くないのでは? 地面にはビロードゴケが生え、その回りには松葉等の落葉がきれいに囲み、コントラストが際立って美しさを生み出していました。
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ここではヤマトフデゴケも好き放題。胞子が飛んで道端にコロニーを作っていました。 そうこうしておりますと、アスファルトにも落葉が積もり、その湿度が合ったのかヤマトフデゴケもご覧の通りの生育。
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その生育環境です。 アップ画像です。でもここまで来るには何年もかかったのでは?
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ヤマトフデゴケの生育地も絶壁の岩肌の回路、太陽の当たり具合と環境が微妙に織り成すヤマトフデゴケの楽園です。でもその岩肌が微妙に違うのです。 この岩肌はどちらかといいますと乾燥肌。ヤマトフデゴケの生育もどことなく生育不良です。
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そこにはコスギゴケがはやり岩肌にへばりつくように生育しておりました。大変貴重な共生地帯です。 片側の路肩は谷底。この辺りは乾燥すると見え、ヤマトフデゴケも遠慮気味に育っていました。
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このヤマトフデゴケの生育する回路にはいたるところにミツバチの巣が置かれています。なんでもこの壁だと熊が登ってこないとか。 途中、古い石橋にかかりました。秘境に架かる橋だけに都会では味わえない苔の様々が見られました。
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下は谷川。橋の手摺にはハイゴケとヤマトフデゴケのコラボ。 その石橋の道端も湿度が高いと見え、やはりハイゴケとヤマトフデゴケが見られるのでした。こんなところは全国そう多くはないのでは?
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石橋の上から下を覗き込みますと、ヒメクジャクゴケがびっしりと見られるのでした。 その石橋の基礎ともいうべき礎石にもヒメクジャクゴケがこのように育っていました。
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ところが橋を渡りますとハイゴケとヤマトフデゴケが見られたのですが、 谷川に沿って少し入ると日が差さないのかヤマトフデゴケは見られなくなるのです。
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更に数歩行きますと、そこにはオオシラガゴケがびっしりと生えているのでした。 このオオシラガゴケを見るにつれ、苔が好む環境は自然界であってもm単位で劇的に変わる現場をここでは見られるのでした。
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石橋からどれくらい走ったでしょうか。辺りは小雨、ヤマトフデゴケの回路をただひたすら走るのでした。 この垂直の岩肌にもヤマトフデゴケが。この壁ではクマもさすがに登れまへんなぁ!
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谷川のコンクリートの護岸にもヤマトフデゴケが。 これから先、ヤマトフデゴケはどれくらい続くのでしょうか?
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ヤマトフデゴケの壁と言ってもよい壁面。どこまで続くのかという長い回路。 この回路のヤマトフデゴケがこのような大群落に育ったのはこの回路が開かれてからと想像するのですが。
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壁面を見上げますとこの通りです。 ヤマトフデゴケが見られる道というのはこの回路のことをいうのでは?
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なぜヤマトフデゴケがここまで生育するのか?環境だけではないのではと思われますが? そうこうする間にヤマトフデゴケのよく育ったところに出てくるのでした。
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そこはこの回路の中で1、2番を争うヤマトフデゴケの生育地でもあったのです。 見事なヤマトフデゴケの生育地です。
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中でも岩肌に驚くほど大きくそして分厚く育つヤマトフデゴケの生育地はここでしか見ることができないことでした。 その周辺も同様の状態では。
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分厚く育ったヤマトフデゴケ。本当に何十年と時間を費やしたのではと思うと同時にご苦労さんと褒めてあげたくなるヤマトフデゴケでした。 道路を見ますと、アスファルトのくぼ地には朽ちた落葉が積もり、ヤマトフデゴケの胞子が育っているのでした。
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更に車は絶壁を走り続けるのでした。 連続して見ることのできるヤマトフデゴケ。それであっても見飽きぬ楽しい回路です。
2018年1月5日
秘境に見るヤマトフデゴケ。 新年早々再チャレンジ!パート2 
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回路をひたすら走り続けるのでしたが、途中道路工事の後、モルタルが吹き付けてあるところが一箇所ありました。自然の岩肌にはヤマトフデゴケが生育するのですが、モルタルにはまったく見られませんでした。 岩肌にはびっしりと生育し、最適の環境かと思われます。
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連続して見られるヤマトフデゴケ。 そのアップ画像です。
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谷川の面なのですが、ヤマトフデゴケがところどころ生育しておりますが、環境が合わないのか目立つほど育っていません。 天気予報が当たり、小雪が舞う天候となってきました。でもどうですか?このヤマトフデゴケ。
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ヤマトフデゴケのためにある回路と岩肌といえるのではと思うくらいです。 よくフデゴケの解説に「マット状に育つ」とされていますが、やはりマット状に育つのはヤマトフデゴケであることがよくわかります。
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と言いながらも雪は段々ときつくなってきました。 そうこうしている間に車はヤマトフデゴケが地面にびっしりと生育しているところへ案内してくれました。
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そこにはやはりイトゴケが。 なにか見覚えがあるヤマトフデゴケ?そうです。昨年末12月28日山の日暮れは早く、暗闇を走り、止まってくれたのがこの場所だったのです。今回は出口より入山。前回最終地点で諦めざるを得なかった地点へ到着したのでした。
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ヤマトフデゴケにとって環境が適応したのか、地面にマット状に生育している状態が観察できます。おそらくは知人の前回この辺りを明るい間に見せたかったのでしょうか。 降雪は少しづつ増えてくるのでしたが、それよりもヤマトフデゴケ、石の上に育っているのでした。苔は土が無くとも育ちます。そのよい例がここでは見られるのでした。
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谷川に向かってヤマトフデゴケは生育しており、何が条件なのか判断に悩みます。 谷川に架かる橋の向こう側にやはりヤマトフデゴケが。
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斜面というよりも絶壁にマット状に見られるのでした。 雪の降る中のヤマトフデゴケ。よく生育しているものです。
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道路を隔てた反対側の斜面、ヤマトフデゴケはマット状によく育っています。 振り返り、斜面をみるのでした。
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この環境はぜひ後々まで残したいものと思わないでおれない程に育っているヤマトフデゴケです。 斜面のヤマトフデゴケのアップです。
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ヤマトフデゴケを後にして車は森林のなかを走るのでした。そして立ち止まってくれたところは、、。 昨年末、車のライトを点け、暗闇になりかけている中を見せてくれたヒメクジャクゴケです。
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道路の側溝が余程気に入ったと見え、ヒメクジャクゴケ、ホウオウゴケがよく育っているのでした。 道路の壁面にもよく育っているヒメクジャクゴケです。
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ヒノキゴケまでもがよく育っているのでした。 山の斜面に育つヒノキゴケ。伏流水がけっこうあるのでは?
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ヒメクジャクゴケはいたるところに、 このように生育しているのでした。
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そして見てください。道路側にヒメクジャクゴケ、お見事としかいいようがありません。 朽ちた切り株に育つヒロハヒノキゴケ?余程湿度が高いのではと思われます。
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このように育っているのです。 森林を抜け、水が流れる岩肌に目がいってしまいました。そこには何ホウオウゴケかは知りませんがきれいに育っているのでした。
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岩肌にびっしりと。 つららと共に共生しているのでは?と思われるくらい絶妙な光景です。
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更に車は先を急ぐのでした。雪が降る中、ヤマトフデゴケの里は雪景色となりつつありました。 ヤマトフデゴケもいよいよ寒の入りか?
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風向きか?この辺りは雪が積もりません。 途中、シャンデリアのような氷柱が見られるのでした。
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そこには凍りついたムクムクゴケが見られるのでした。 雪の中「自然の美」といいますか、美しいものを見られました。
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コスギゴケが共生するヤマトフデゴケの見られる岩肌に差し掛かりました。珍しい光景です。 ヤマトフデゴケもコスギゴケもその生態がよくわからず、この岩肌にだけ生育している条件とは何か?今後の課題です。
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雪は更に降り続ける中、このヤマトフデゴケの回路を走り続けるのでした。 見事というより他に無いヤマトフデゴケの岩肌。その雪見に季節もなかなかのものです。
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雪が積もったヤマトフデゴケです。 谷川に沿った回路は曲がりくねっており、その風向きもいたるところで変わります。きっと様々な苔がその影響を受けているかと思われます。
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いかがでしょうか?雪帽子を被ったヤマトフデゴケ。このように見られるのももう二度と訪れることはないのでは? 谷では風向きによってこのように目まぐるしく変化しています。
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知人はこの回路を年に50回は通行するという、考えてみれば週一の回数。車は徐行しながら走るのでした。そして突然に「オオクボシダがあるわ」と指差すのでした。普通では稀にしか見ることのできないシダです。 そのオオクボシダが見ることのできる岩肌です。この谷の環境、おそらくは空中湿度は限りなく飽和状態ではないかと考えられます。
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前回の年末は走り抜けたすばらしい景観だった対岸の絶壁。雪の中すばらしいものでした。 マッターホルン程は無いにしても、知人は一旦谷に降り、この絶壁を登ったとか。よく落ちなかったことだなぁと思う前に常人ではできない、考えることができない出来事です。
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その谷川です。道路から見下ろすのも少し勇気の要る程です。この谷底まで降り、あの絶壁を登るのですから、あきれるとしか言いようがありません。知人は言うのです「向こうからこちらを見ると、同じような絶壁が続いている」とのこと。違いは道があるかないかだけのようです。 この回路のいたるところにトンネルがあるのですが、その昔ブルドーザーもなく近代的な機械も無い時代におそらくは手堀りで掘り進んだトンネルでは、その苦労がしのばれるのですが、そのおかげで今はヤマトフデゴケも簡単に見られるのです。
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そのトンネルの入口にある標識がつぶれて傾いているのです。そしてそこにイワヒバが育っているにはびっくりです。聞くところによると、上からの落石でこのようになったとか。 このトンネルのある岩肌といいますか、絶壁を登って行くとか、下を見ればあの谷川です。実は帰り際にあのムラサキミズゴケを「要りまへんか?」というのですから納得です。今回は吹雪であのムラサキミズゴケの絶壁も写真を撮ることもできず、前回のヤマトフデゴケが見られた初めての岩肌もスルー。それでも早朝5時過ぎに京都を出発。山を降りたのはこれでも4時過ぎ。おそらくは雪が降らなかったならば山で暗闇を迎えたのでは。走るだけなら2時間のコース。見るには余りある回路でした。

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