オンライン パラレル長生蘭奇譚

94年12月号 シリーズ 3


清楚な赤花 新速玉

 今回紹介する「新速玉」は数年前に紀州・熊野山中で発見され、当初は「速玉ニ号」と地元で呼ばれていた赤花の優品です。花色は鮮紅色の透明感ある赤花で、今後とも人気が高いと思われます。花弁は寒蘭によくある剣弁タイプで、短所とも思われますが、花の持つ清楚な味は銘品として充分なものでしょう。



これが元祖 速玉

 「新速玉」とともに人気が高い紀州産赤花の銘品です。花姿は「万里紅」に良く似ており、比較してみるとややこの花が紅軸といったところです。「速玉一号」と言われただけに発見が早く、増殖も行われていて、株立ちもポツポツ見受けられるようになりました。栽培は遮光を弱くして、花付きをよくするのがポイント。「新速玉」と同じく、熊野山中の発見と言われています。